国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

近世絵画

【三井15周年】雪松図屏風 円山応挙筆

円山応挙の雪松図屏風の特別展は三井記念美術館の冬の名物となった。今回は15周年記念ということで真夏に公開。館内はエアコンが利いていて涼しいが、雪松を眺めると一段と涼しさが増す思いがする。 三井家がパトロンとして円山応挙を支援したので様々な作…

納涼図屏風 久隅守景

久隅守景の作品で一番最初に知ったのが納涼図屏風であった。そのため、ゆるキャラの画家なのに国宝に指定される稀有な人というイメージがあった。 ところが調べると久隅は狩野探幽の高弟で、狩野派の流れを汲む画家であった。そのまま行けば宮廷画家で大成功…

天橋立図 雪舟

火曜日20時、BS日テレで放送中のぶらぶら美術・博物館で4週にわたりコロナ対応の著名美術評論家が選ぶ10選を放送。第3段は「死ぬまでに見たい日本絵画10選!山下裕二×仏画の最高峰から琳派、若冲、隠し玉まで」と題して、日本画をピックアップ。この…

雪松図屏風 円山応挙

白色は塗るためにある絵具である。金色は高価なので絵画ではピンポイントで使うことが多い。縁取りは墨でするのが水墨画など、既成概念をすべて壊してしまう作品が丸山応挙の雪松図屏風である。 松の木に積もった雪は下地の白い紙で色はなにも塗られておらず…

紅白梅図屏風 尾形光琳

尾形光琳が俵屋宗達をリスペクトしていたのは間違いない。風神雷神図屏風の模写を観れば明らかである。琳派の名前が光琳から取られてはいるものの、明治までの宗達の評価が低かった(光琳が高過ぎた)ことによるものであり、宗達あっての光琳の作風が誕生し…

風神雷神図屏風 俵屋宗達

屏風絵史上、最も有名な作品は俵屋宗達の風神雷神図屏風だろう。 風神と雷神の2人だけの空間に、浮遊感や対立構造、ユーモラスな表情までいろいろと詰め込んだ。空間美と神物描写の絶妙さから尾形光琳や鈴木其一が題材に選び、描いた傑作の原点である。 宗…

洛中洛外図屏風 岩佐又兵衛

様々な鳥観図があるが、描かれている人々の一人一人が最も生き生きして描いているのは岩佐又兵衛の作品である。 いつの時代も首都である都にはあこがれを持つ。政治的な中心であるだけでなく、文化の発信拠点として人々を引き付ける。いまでこそ、交通インフ…

松林図屏風 長谷川等伯

日曜美術館の日本絵画15選には三の丸尚蔵館所蔵の狩野永徳作・唐獅子図屏風が選ばれている。安土桃山時代の傑作であり、狩野派の地位を確立した作品でもある。 その永徳に対抗心を燃やしていたのが長谷川等伯。狩野派が職人を集めて工房で制作するのに対し…

慧可断臂図 齊年寺蔵

岡山出身の画家の展示会が2021年2月10日(水曜日)から3月14日(日曜日)に開かれる予定だ。 それだけなら普段でもありそうな展示会。だが、その画家は雪舟と浦上玉堂。「雪舟と玉堂―ふたりの里帰り」として岡山県立美術館で開催予定だ。玉堂の凍雲篩雪図と…

上杉本洛中洛外図屏風 上杉家文書

米沢市立上杉博物館では毎年、春と秋の一定期間、上杉本洛中洛外図屏風を公開する。今年も公開予定だったがコロナの影響で休館してしまい、見ることが叶わないと危惧していた。しかし、博物館の計らいで公開を変更。関東管領上杉謙信展が開催されれば見るこ…

極楽坊五重小塔 元興寺

国宝建築物で五重小塔は2件ある。小塔は本物を小さくした模型のようなもので、解体すると持ち運びも可能な大きさ。ともに奈良県にあるのだが、ひとつは海龍王寺にあり、もうひとつが元興寺にある。 本体の塔自体が落雷や突風、地震などの自然災害に弱く、戦…

【京都名品展】夜色楼台図 与謝蕪村

夜色楼台図のしんしんと降り積もる雪解景色はいつみても大晦日、除夜の鐘がなる前の厳かな感覚に陥る。年始の準備で賑やかだった日中から、夕方ごろより降り出した雪の演出にもあり一気に変化したそんな風景に感じてしまう。この絵を見ているとユニコーンの…

【京博名品展】風神雷神図屏風 俵屋宗達

日本美術のキラーコンテンツで、俵屋宗達の風神雷神図屏風。誰が観ても金箔のゴージャスさと風神雷神達の浮遊感と間抜け面でインパクト大の作品だ。 墨による雲の描き方がたらし込み手法が特徴で、自然に任せた仕上げが、まさに神の手として絶妙のスパイスと…

【美を紡ぐ】檜図屏風 (+唐獅子図) 狩野永徳

トーハクでは「美を紡ぐ 日本美術の名品」と題して、国宝・重要文化財と宮内庁の名品(御物)の豪華なコラボレーション展が行われていたので見に行った。 名品展は天皇陛下の在位の節目である10年ごとに東博で開催していた。今回も30年の節目に当たったの…

【根津美術館】燕子花図 尾形光琳筆

テレビ東京系で放送している番組「美の巨人」の演出が今年度から変わてしまった。1人の著名人が芸術に向き合うコンセプトになっており、当たり外れが出てきそうな演出になった。 根津美術館でこの時期に公開されることが多い、燕子花図も取り上げられてた。…

【京博】池大雅

池大雅は国宝指定が3点もある南画の巨匠だ。昨年の国宝展に1点ぐらい出ると予想していたが、回顧展への出品に回って、待望の対面となった。 とはいえ、昨年の今頃までは全く国宝に興味がなかったこともあり、池大雅の名前を知らなかった。国宝の十便十宜図で…

國華 洛中洛外図屏風(舟木本) 岩佐又兵衛筆

洛中洛外図屏風といえば上杉家に伝わり狩野永徳が描いたと言われるものが有名である。謎が多いことも魅力の一つとなり、専門書でも書かれた時期、場所などの分析がなされている。 そして、国宝指定の洛中洛外図屏風は永徳以外に、今回出品され東博所有の岩佐…

名品展 紅白梅図屏風 MOA美術館

昨年、リニューアルオープンしたMOA美術館の名品展が1月26日から3月13日まで開催される。 同美術館所有の国宝3点を含む、東洋美術コレクションが思う存分観ることができる。その中で、尾形光琳作の紅白梅図屏風は初春に見るにふさわしい作品だと思…

【国宝】周茂叔愛蓮図 狩野正信筆

狩野派の祖とされる正信の作品。息子の元信が土佐派の娘を娶ったことで、大和絵の技法を得て、狩野派を確立した。 その前の絵で、狩野派と聞いてイメージする派手さはない。8代足利義政の御用絵師として、山水画の基本をきっちりと固めた絵を納めた。同じ部…

【国宝】雪松図屏風 丸山応挙

等伯の松林図とは対極をなす力強さ。狩野派の描く荒々しい太い幹とは一線を画す繊細さ。太い幹に繊細さを兼ね備えたハイブリット型の松図である。 そもそも松の幹になる部分は下地のままで、なにも描かれていない。風景の基礎となる金泥を塗る段階で幹となる…

【国宝】松林図屏風 長谷川等伯筆

南宋画の影響を色濃く受けた長谷川等伯。山水画が中国のまだ見ぬ風景であるのに対して、松林図は日本の見ることができそうな風景である。最小限の書き込みにも関わらず、奥行きだけでなく温度まで感じる。もし、周りに人がいないところで見つめ続けたら、絵…

【国宝】風神雷神図屏風 俵屋宗達筆

言わずと知れた屏風におけるキング・オブ・キングは風神雷神図である。 俵屋宗達が描いたオリジナルは建仁寺蔵で京博へ寄託されている。今回出品されているものはそれだが、構図があまりにも優美なため尾形光琳が模写(模写でも重文指定)し、酒井抱一が原本…

花鳥図襖 狩野永徳筆

安土桃山時代の天才絵師・狩野永徳。安土城や大坂城など時の権力者の居城に飾る障壁画の発注が次々と来た人気絵師。天下人に愛された、狩野派の中興の祖と言って間違いない。絢爛豪華な大和絵や中国水墨画などのよい部分を残し、力強いタッチで描くことから…

観楓図屏風

今でも紅葉の名所である高雄寺。それを楽しむ風景が一枚の屏風で表現されている。そして、遠くに愛宕山の雪見までも配置していることから、京都の秋冬観光モードといったところだ。狩野秀頼の作品で狩野派が黄金期を迎える中継ぎ的作品。 レア ★☆☆ 観たい ★★…

雪松図屏風 円山応挙筆

丸山応挙の傑作。三井財閥の至宝。日本橋にある三井記念美術館で陳列される時は奥行きのある部屋の一番奥に飾られる。それは、全景が素直に観ることができ、松の太さと圧倒的な躍動感が無理なく目に入る配置となっている。今回の陳列位置が楽しみである。 レ…

風俗図屏風(彦根屏風)

国宝の城は5つあり、松江城が認定されたのは記憶に新しい。その他には松本城、犬山城、姫路城がある。彦根城も国宝であるが、それ以上に有名なのがひこにゃん。ゆるキャラブームの火付け役であり、ひこにゃん見たさに多くの観光客が集まったは今は昔だ。た…

風神雷神図屏風 俵屋宗達筆

1969年、京都国立博物館で行われた日本国宝展でメインビジュアルを務めたのが風神雷神図屏風。国宝の中でもインパクトは随一。京博の近く、建仁寺の寺宝で、琳派形成のエポックメイキング的存在。 レア ★☆☆ 観たい ★★★ コラボ ★★☆ 琳派 期間 ⅠⅡ www.kyoh…

松林図屏風 長谷川等伯筆

等伯は小説にも描かれ、最近は展示会でも取り上げられた安土桃山時代の無頼絵師。銘家の狩野派に比べてバックボーンがほとんどないところから、のし上がり、きらびやかな絵を次々と生み出している。その中で、同作は水墨画。靄をうまく表現しており、近世水…

桜図壁貼付 長谷川久蔵筆

智積院は豊臣秀吉と縁が深い寺院で、その好みであった派手な宝物が残っている。なかでも桜図壁貼付は金箔のベースに満開の桜の大木が描かれており、青春ならぬ金春来るといったところだ。今回はこれだけの出品のようだが、国宝の楓図も負けず劣らず豪華であ…

夜色楼台図 与謝蕪村筆

派手さは全くない。夜色楼台図からはしんしんと降り積もる雪の音が聞こえてくる。日常生活の一部を切り取った構図で、無ではない。水墨による宗教画のような情熱の真反対の図である。 レア ★★☆ 観たい ★★☆ コラボ ★☆☆ 期間 Ⅳ artscape.jp

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。