国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

木造弘法大師坐像 康勝作 東寺

縁日は人々とご本尊との縁を結ぶ大切な日である。大きな寺院では縁日に市をたてて、お参りに来た参拝者たちの目を楽しませている。東寺の縁日は21日で、多くの露店が並ぶはずだが、コロナの影響で中止。露店がないので、少し寂しいかと思いきや、縁を求める…

塵地螺鈿金銅装神輿 誉田八幡宮

百舌鳥古市古墳群は昨年2019年にユネスコの世界文化遺産に認定された。知っているようで知らなかった大阪南部地域観光地で国宝もあるので訪問した。本来であれば認定から一年が経ち観光客、とくに海外からの訪日客でごった返していたであろうが、そこは…

拝殿 桜井神社

初乗り運賃が高いことで知られていた泉北高速鉄道。南海電鉄傘下に入っても、なお運賃は高いものの、大阪市内へのアクセスが便利なおかげでベットタウンとして人気があることを背景に乗降客数はそこそこある。 泉が丘駅はベットタウンとして開発が進んだおか…

御影堂 知恩院

令和2年の春は国宝建築の修繕後の落成記念が2件あるはずだった。ひとつは薬師寺東塔。そして、ようやく真新しい建物が観れた知恩院御影堂。ともに大々的な落成法要が営まれるはずであったが、コロナのため見学は中止。華麗なる再オープンとはいかなかったが…

阿弥陀堂 法界寺

法界寺の国宝は木造阿弥陀如来坐像とそれを安置している阿弥陀堂である。 定朝様式の立派な阿弥陀様は堂内でもさみしくないように、いろいろなところに彩色絵が描かれていた。800年前に建てられたものなので、かなり色あせてきているが、それでも色味などは…

木造阿弥陀如来坐像 法界寺

京都市の南のはずれ、宇治へ行く途中にある六地蔵駅からバスで十数分。法界寺は親鸞聖人誕生の地として知られている日野にある。この地は日野家の領地で、鴨長明の住処に選んだ地であった。 日野家は摂関政治により隆盛を極めた藤原北家の一族。その流れを受…

本殿 住吉大社

住吉大社の国宝・本殿4棟は奇抜な配列である。4棟ある建物を配置する時、普通に考えると四角の角にそれぞれ配置する2×2形式か、直列に4つ並べるシンメトリー配列を想像してしまう。しかし、住吉大社のそれは違う。東西に直線状に3つを配置し、西の端の建…

十六羅漢図像  清凉寺

清凉寺の十六羅漢図像は東博の東洋館に2幅展示されていた。東博所有の国宝・十六羅漢図像も本館で2幅、時期を合わせた形で展示していた。清凉寺のものは京博と分けて寄託されているので、国宝展で一度にすべてみられたことは貴重な機会だった。 十六羅漢は…

華厳宗祖師絵伝 元暁絵 巻下 高山寺

今夏、コロナの影響により東博でスライド開催されたきもの展。この時期に開催予定だった展示会は鳥獣戯画展は来年に持ち越しとなった。鳥獣戯画展の残留思念体、もとい東博の国宝室では華厳宗祖師絵伝が展示されていた。華厳宗の歴史を伝える一大絵巻で、高…

【三井15周年】短刀 無銘貞宗 名物徳善院貞宗

三井記念美術館の十五周年展。同館が所有する国宝「日向正宗」は秋から冬にかけての特別展の目玉として展示が確定しているので、同展示会には不参加。国宝刀でもう一振り所有しているのが、無名貞宗・名物徳善院である。 名刀工を輩出した5つのくに五ヶ伝の…

【三井15周年】銅製船氏王後墓誌

大阪府柏原市で見つかった日本最古の墓誌。668年に作られたとされる墓誌は銅製金属板の表面に86文字、裏面に76文字、計162文字を刻んでいる。短冊形状で長さ約30cm、幅が約7cmとプレートしてそれほど大きなものではない。相当古い(当たりまでだが)の…

【西国三十三所】普賢延命菩薩像 松尾寺

京都国立博物館で開催されている「聖地をたずねて 〜西国三十三所の信仰と至宝〜」。前期は開幕直後の7月下旬に行ったため、京都にもまだ涼しさが残っていた。しかし、後期の展示は酷暑の中での訪問となった。連日35度を超える気温に、夕方ごろから黒くて厚…

【三井15周年】雪松図屏風 円山応挙筆

円山応挙の雪松図屏風の特別展は三井記念美術館の冬の名物となった。今回は15周年記念ということで真夏に公開。館内はエアコンが利いていて涼しいが、雪松を眺めると一段と涼しさが増す思いがする。 三井家がパトロンとして円山応挙を支援したので様々な作…

【三井15周年】熊野御幸記 藤原定家筆

記録に残すことは重要である。公文書の管理が問題となって久しいが、最初から保存を諦めてしまったら、後世に伝わることはない。正確に歴史の判断を仰ぐことのできなくなるということは、後世の都合の良い歴史へと書き換えられても仕方がないということにな…

【三井15周年】志野茶碗 銘卯花墻

三井記念美術館開館15周年を記念した展示会「三井家が伝えた名品・優品」の第2部・日本の古美術が8月いっぱい開催している。7月は第1部として東洋美術の名品・優品がずらり。8月は日本美術と二部構成となっていた。 日本美術の名品には国宝・重文が多…

【きもの】観楓図屛風 狩野秀頼筆

きもの展では実物の着物のほかに、きもの(人物も含む)が描かれているものも展示されている。 国宝では前期の最初の週のみ、大和文華館所蔵の婦女遊楽図屛風 (松浦屏風)を展示。こちらは、大和文華館にて鑑賞した。そして、後半は狩野秀頼筆の高雄観楓図…

【きもの】黄地窠霰模様二陪織物 鶴岡八幡宮

東博で2020年春に企画されていたきもの展。きものには全く興味がなく、夏に開催予定の鳥獣戯画展を楽しみに、完全スルーを決め込んでいた。コロナ禍により、開催期間中のほとんどが緊急事態宣言に重なり、きもの展は中止・延期なのだろうと思っていた。しか…

【西国三十三所】六道絵 聖衆来迎寺

聖衆来迎寺は西国三十三所の巡礼地ではないが、観音信仰の対局を表す最高峰の図であることから出品されている。 極楽浄土へと導かれるために観音様に祈願するのだが、信仰しないものは地獄へ落ちることになる。ただ、信仰しないだけで地獄へ行くわけではなく…

【西国三十三所】宋版一切経 6102帖のうち摩訶止観巻第二 醍醐寺

国宝所有点数が最も多いのは醍醐寺である。なにせ7万5000点以上!!を所有している。しかし、それらの多くを占める宋版一切経6102点と醍醐寺文書聖教 6万9378点は一括で指定を受けているので、国宝としてのカウントは2件となる。その他にも金…

【西国三十三所】千手千眼陀羅尼経残巻(玄昉願経)

聖地を訪ねて西国三十三所の前期目玉展示は京博所有の千手千眼陀羅尼経残巻だろう。 741年の盂蘭盆会に玄昉が1000巻写経させたもので、巻首のない109行のみが残っていた。東大寺要録に記載があったが、長い間現物の存在が確認できたかった貴重なもので国宝と…

【西国三十三所】法華経 方便品(竹生島経) 東京国立博物館

聖地巡礼の先駆けである西国三十三所は観音信仰の霊場を巡る旅である。和歌山県勝浦の那智山寺から始まり和歌山を横断。大阪南部をかすめて、奈良に入り、京都へ上る。京都亀岡でいったん南下し、大阪北部、兵庫の瀬戸内沿いを行く。そして、日本海側へ抜け…

【西国三十三所】興福寺金堂鎮壇具のうち 金銅大盤・銀大盤 東京国立博物館

2020年春の京都では京博の「西国三十三ヶ所展」と京都市博物館の「京の国宝」が企画された。とても楽しみしていたが、コロナの影響で京の国宝は中止になった。しかし、西国三十三ヵ所展は草創1300年の節目にあたることもあり、延期して無事開催されることと…

【大和文華館】雪中帰牧図 李迪筆

大和文華館が誇る名品は日本の物ばかりではない。李迪筆の雪中帰牧図は水墨画の名作で、画面から冬の凍てついた寒さと牛の歩みの遅さにも関わらず、牛飼いからは家に帰るという気楽さが伝わってくる。所有者は足利義尚から後藤祐乗へ下賜され、井伊家、益田…

【大和文華館】一字蓮台法華経 (普賢菩薩勧発品)

写経に念を込める手立ては色々ある。丁寧な字で一字ずつ書くのはもちろん、書いた紙を綺麗に表装するなど、念を込める手段は様々ある。 その中でも書いた文字の一字ずつに蓮型の台の絵を描く一字蓮台法華経は文字と装飾のコラボ写経の最高峰となる。写経だけ…

【大和文華館】婦女遊楽図屏風 (松浦屏風)

大和文華館のコレクションの歩み展の開催期間が1と2で入れ替わったことで、婦人遊楽図屏風が東京から急いで帰ってくることとなった。 予定していた展示スケジュールではコレクション展Ⅰが終わった後、東博のきもの展に出展する運びだった。それが、きもの展…

【大和文華館】寝覚物語絵巻

近畿・東海地方以外の人は球団経営として名前を知っている人が多いであろう近鉄。球団経営から身を引いて早16年が経った。中学生以下は近鉄いてまえ打線は過去の映像としてのみ知る時代となった。 さて、近鉄は近畿日本鉄道の略称で、近畿の冠がついてはいる…

金堂 仁和寺

国宝の旅で仁和寺を訪れて金堂を見逃すわけにはいかない。 仁和寺を訪れてる機会は金堂の特別公開の時期と重なることが多く、結構人が多いためシャッターチャンスがなかった。今回はコロナの影響もあって人がほとんどおらず、綺麗に金堂を写すことができた。…

御室相承記 仁和寺

仁和寺霊宝館の名宝展での出品国宝では御室相承記も展示してあった。 仁和寺に住持された寛平法皇以来の歴代の門跡の記録で、鎌倉初期に出来上がったものだ。経典のような整然とした文字が書かれているのではなく、あくまでも歴史を残すために書かれたものな…

阿弥陀如来坐像 仁和寺

仁和寺の霊宝館と言えば仁和寺初代の阿弥陀如来坐像を見ずして帰れない。2代目が金堂に祀られてからご隠居となり、こちらに移った阿弥陀如来像。毎日の御勤めを眼前で見続けるには文化財的に耐えられないこともあり移られたが、輝きはまだまだ健在。 霊宝館…

医心方 仁和寺

仁和寺は霊宝館で夏の特別展を開催している。「法親王が誓った 国宝孔雀明王」と題した展示会は国宝の孔雀明王図が出ていると期待していた。しかし、薬師如来坐像がお出ましになっている期間には展示がなく、残念であった。しかし、今回の展示は国宝以外の孔…

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。