国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

透彫舎利容器 西大寺

奈良博からほど近い西大寺に1月に行った。その時、聚宝館で金銅宝塔(壇塔)を見た。背丈の半分ぐらいの大きさの塔で、宝館の中心に置かれいた。そして、奈良博では西大寺の透彫舎利容器が展示されていた。こちらは釣り燈篭ぐらいの大きさで、持ち運びも可…

法華経 (一品経) 慈光寺

東大寺のお水取りは2月下旬から3月中旬まで行われ、これが終われば奈良に春が訪れる。奈良国立博物館ではこの期間中にお水取り関連の資料を展示する企画展を開催している。1270年の歴史ある伝統行事だけあって重要文化財はそこかしこにある。しかし、お水…

多宝塔 金剛三昧院

高野山の国宝建築物は不動堂の他にもう一つある。金剛三昧院にある多宝塔がそれである。1223年に建立された塔で、石山寺の次ぎ日本で2番目に古い多宝塔である。 高野山にたくさんある塔頭寺院のひとつである金剛三昧院は、北条政子の発願により源頼朝の菩提…

不動堂 金剛峯寺

高野山金剛峯寺は真言密教の道場として伽藍に多くの建物が建っている。しかし、標高が800メートルの山上盆地に建っていることもあり、多くの建物が落雷による火災で焼失し、創建当時の建物は皆無となっている。比叡山延暦寺にも言えるのだが、山頂にある…

不空羂索神変真言経 三宝院

さて、高野山に訪れたのはキャンペーンに当選したから。 www.koya.org GOTOキャンペーンが大々的に喧伝されていた時期に、高野山1万人ご招待キャンペーンなるものが実施されていた。応募すると見事当選。期限が近づいてきたので急いで利用した。 コロナが沈…

金銀字一切経 (中尊寺経) 金剛峯寺

冬の高野山は標高が高いため雪が積もり、修行僧には厳しい場所である。しかし、今年は暖冬の影響で2月中旬にも関わらず多少の残雪がある程度。むしろ、訪れた時は春の陽気となり快適なぐらいだった。 コロナ禍の影響もあり、高野山に観光客はほとんどおらず…

本殿 北野天満宮

天満宮と言えば学問の神様。すでに受験シーズンに突入しているので学生はほとんど来ていないが、親族の方々が神頼みに訪れていた。そして、北野天満宮の境内のいたるところにある梅は開花し、見ごろとなっている。 2月にしては暖かい日が続いている。最も早…

法華経巻第八(運慶願経)

京博では珍しく企画展がてんこ盛りの2月である。会期が延期になったものを今期中に消化するために仕方がない。京博と奈良博は常設スペースがなく、特別展が入ると同館所有の品々をお披露目できない。必然的に出品点数が多くなり、広々と展示することが少ない…

日本書紀神代巻(吉田本) 京都国立博物館

京博の1階では雛まつりと人形と、開催時期が少し遅れた日本書紀展が同時に開催されている。 ひな人形で猫か虎かに見間違えそうな犬張子の置物がさりげなく登場する。京都以外で見たことがない独特のフォルムと顔立ちとなっている。伏見人形とともに独特のゆ…

山越阿弥陀図 京都国立博物館

往生際に現れて天に召されるお導き(手助け)をするのが阿弥陀如来である。阿弥陀様が極楽浄土へ連れていってくれるので、死後の世界も怖くない。死を感じた人の心のよりどころするために、仏画でも派手に描いている。 上野コレクションの中でも最高傑作であ…

漢書楊雄伝 京都国立博物館

コロナの影響で会期が延長されていた仏教美術研究上野記念財団設立50周年を記念した展示会「新聞人のまなざし ー上野有竹と日中書画の名品ー」が開幕。朝日新聞の創業期の社長にして日本と中国の美術品収集家の上野理一のコレクションを中心にして設立され…

海竜王寺 五重小塔

建築物の中には移動できるものがある。海竜王寺の小塔は同寺院の西金堂内に安置されていたもの。塔の組み方が良く分かる模型のようなものである。ところが、塔内に箱入りの法華経が納められていたことから信仰の対象としても活躍していた。 小塔はサイズは違…

五重塔 室生寺

室生寺の五重塔は15メートルと他の塔に比べたら小塔の部類に入る。しかし、周りを高い木々に囲まれていることもあり、他の塔と比べても独特の雰囲気を醸している。 下から写真を撮ると高い塔に見えてしまうが、正面からだとよくある三重塔ぐらいの大きさしか…

曜変天目茶碗(稲葉天目) 静嘉堂文庫

昨年の2020年は三菱財閥設立150周年を迎え、節目の年であった。しかし、コロナの影響で目立つ活動は自粛され、お祝いムードは消えてしまった。 節目に合わせての決断が少し消化不良になっているのが、静嘉堂文庫美術館が世田谷から2021年6月6日を以って移…

鑑真和上坐像 唐招提寺

人物がはっきり分かる彫刻において社会の教科書内に掲載されているもっとも古い像は鑑真だろう。モデルが分からない土偶や聖徳太子や聖武天皇のように絵画形式はあるが、彫刻だと鑑真和上になる。 僧侶にとって戒律がいかに大事かを説くために大陸から日本へ…

八大童子立像 金剛峯寺

高野山の霊宝館が2021年に開館100周年を迎える。それを記念して春から秋にかけて大名宝展が開催される。 目玉は運命作の中でも傑作中の傑作、八大童子立像が期間を通じて展示。超大型特別展示のみに出品される童子像が、年間を通じて見ることができるの…

拝殿 石上神宮

ここ数年、若冲が描く鶏を美術館などでよく見る。羽の一本一本細かく描かれた鶏は写実を通り越して超絶技巧の域に達している。そこではたと気が付いたのが、本物の鶏を見たのはいつだったかだ。記憶をたどると石上神社へたどり着いた。 昨年の今頃、横浜港に…

粟原寺三重塔伏鉢 談山神社

奈良博の常設展示の仏画以外はローテーションサイクルが短いので、以前見たものでも数年で再開できる。談山神社の粟原寺三重塔伏鉢も隔年で見ているような気がする。 塔の一番上にある飾り、相輪の支えになる鉢状のものが国宝の三重塔伏鉢である。現代ならば…

聖徳太子及び天台高僧像の慧思 一乗寺

奈良国立博物館の冬の企画展は「珠玉の仏教美術」である。奈良博が展示・企画する王道は仏教関連なので、その珠玉を集めた展示なので期待が高まる。しかし、珠玉のうちの仏像館は入れ替えのため休館中。片手落ち感は否めない。 おん祭の後期展示も開催されて…

興正菩薩寿像 西大寺

秋と冬に特別公開される秘仏・愛染明王坐像は30センチほどの小さな躯体にも関わらず憤怒の形相がはっきりと分かる総身真紅の仏像である。愛染堂の主であり、密教修法の中心的な存在である。 愛染明王が仏教的な中心とするならば、西大寺の歴史的な中心は興…

金光明最勝王経  西大寺

聚宝館は昭和35年に寺内の収蔵庫として建設された高床式鉄筋の什物収納・展示施設。写真では門の奥に見える白い建物がそれである。建築から60年が経ちかなり古い印象がある館内には壁際にぎっしりと仏像彫刻が並んでいた。重要文化財クラスがぼつぼつとあ…

金銅宝塔(壇塔) 西大寺

緊急事態宣言を受けて、京都では一部の特別拝観が延期になった。そこで、国宝巡りは奈良へと変更した。大きな茶碗で回し飲みをする映像でお馴染みの西大寺は毎年1月15日に新春初釜大茶盛式を開催してきた。15日が成人の日だった頃は成人式と茶盛式のニ…

山水図 雪舟等楊筆

「虎は死して皮を留め 人は死して名を残す」 そして、画家は死して絵を残す。 雪舟筆の国宝・山水図は牧松周省と了庵桂悟による賛が添えられている。牧松が賛を寄せて、雪舟の死後に了庵が賛を加えたことが文面で分かり、その内容から絶筆作品となっている。…

四季山水図(山水長巻) 雪舟等楊筆

毛利博物館で秋に公開される雪舟の四季山水図。同館では16メートルのすべてを一度に見ることができる展示スペースを備えている。岡山県立美術館では一度に見せるのか、それとも期間で巻き直しによる展示にするのか、気になるところだ。 レア★☆☆ 観たい★☆☆

慧可断臂図 雪舟等楊筆 

山水画の大家である雪舟だが、人物を中心とした作品でも国宝がある。慧可断臂図は達磨大師に弟子入りを希望していた慧可がその志の度合いを示すため自ら左腕を切り落して入門が許された場面を描いている。 自ら腕を切り落す残酷な場面であるはずなのだが、雪…

秋冬山水図 雪舟等楊筆

雪舟と玉堂―ふたりの里帰りのもう一人の主役は雪舟である。その中で東博所有の秋冬山水図は2月中のみの期間限定の展示となっている。展示している季節とぴったり合う雰囲気の水墨画である。また、80年以上に渡って行方不明だった倣夏珪山水図が出品される。…

凍雲篩雪図 浦上玉堂筆

岡山県立美術館で2月10日〜3月14日と短期間ではあるが岡山にゆかりのある国宝画家「雪舟と玉堂―ふたりの里帰り」が開かれる予定だ。国宝7点が出品されるようでぜひ行ってみたい。 浦上玉堂の国宝は凍雲篩雪図。川端康成が愛蔵していたもの。琴士、詩人…

鳳凰耳花生 銘万声 和泉市久保惣記念美術館

2019年秋に渋谷区立松濤美術館で行われた和泉市久保惣記念美術館の名品展。記念館が所蔵する陶器や日本画が出品され、楽しませてもらった。今度は所蔵館で観たいと思い、現地まで行った。 記念館は新大阪駅よりか関空の方が近い和泉市にある。電車だと泉北高…

根本中堂 比叡山

2020-21年のNHKゆく年くる年のオープニングを飾ったのは比叡山延暦寺だった。2021年6月4日に開祖である伝教大師最澄の1200年大遠忌を迎えるからだろう。比叡山延暦寺を総本山とする天台宗では、記念の展示会の開催を企画している。東博や九博、京博などへ…

五智如来坐像 安祥寺

京都国立博物館は旧館などの建物が重要文化財に指定されている。もちろん修繕しながら今日まで博物館として利用され続けてきているので、文化財修理展のりっぱな展示物とも言える。 修理展開催中の平成館1階中央部にある彫刻展示室のメインを飾る仏像は、各…

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。