2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧
室生寺に行ったのならば、長谷寺に寄らない訳にはいかない。近鉄で2駅と近い。33観音霊場巡りの際に行ったことがあるが、近鉄の長谷寺駅舎が高台にあるとは記憶していなかった。なぜかと思い返すと、駅から長谷寺参道前の国道165号線までは下りで、帰りも…
寶物殿は室生寺の寺宝たちの劣化を防ぐため、保管と保存、そして公開を両立させるために建てられた。なので、一般的な展示用のショーケースでは見せることがない、バックヤードが展示されている仏の後ろに見える。保管と保存を主とすると、展示場所への移動…
室生寺の五重塔は階段の下から仰ぎ見ると大きな五重塔に見えるが、国宝の五重塔の中では法隆寺のものに次いで2番目に小さい。興福寺の五重塔の三分の一の大きさである。金堂もそうだが、周りに大きな建物がなく、比較するものがないので大きく見える。 年輪…
室生寺の金堂には本尊で国宝の釈迦如来立像と脇侍で重要文化財の文殊菩薩立像と薬師如来立像が並び、本来ならばそれを護る重文の十二神将が囲むが6体で守護する陣形となっている。 釈迦如来立像は平安前期を代表する仏像で榧の一木造り。もともとは薬師如来…
最近、室生寺がちょくちょくとテレビで紹介されている。新しく寶物殿が出来たことから、露出が多くなっているようだ。気になったので行くことにした。 室生寺は近鉄・室生口大野駅からバスで行く。バスの本数が1時間に1本ぐらいあるので、そこそこ行きやす…
藤田美術館は2022年4月にリニューアルオープンした。よくある建物が変わらず中の設備だけ変わるリニューアルではなく、建物を一から作り直す新規の美術館として誕生した。ブリヂストン美術館がアーティゾン美術館へ生まれ変わったのと同じぐらいの出来栄え…
先日行った浄瑠璃寺の主役は九体阿弥陀仏で、それを守護する四天王像は2体のみが現地にいた。で、調べてみると琉球展開催時は東博で浄瑠璃寺の広目天像が本館で展示されていた。しかも写真撮影OK。現地ではできなかった激写をしまっくった。 浄瑠璃寺では堂…
琉球展の目玉展示物である派手な琉球国王尚家関係資料は一部写真撮影がOK。刀剣や細工物に衣類など、王家に伝わる品々は芸術そのもの。 撮影は1室まるごとで、壁には歴代の王様の肖像画がプリントされていて、宝物を見守っている。一番目立つのは王冠。黒色…
沖縄返還および日本復帰50周年を記念した展示会「琉球」が東京国立博物館で開催されている。最近の東博の特別展は普通に2000円を超えた入場料で団体割引もなく高いと感じている。また、巡回展ならば東京より地方の方が値段を安く設定しているので、東京…
コロナ禍に突入して出光美術館は開館を控えていた。都心のビル内にあるため閉鎖空間でコロナ対策がきっちりと構築して、感染が落ち着くまでと慎重な対応だった。若冲コレクターで有名なプライスから譲り受けたものの展示や、開館55周年を記念した展示会など…
京博でも延暦寺の根本中堂の内陣を再現していた。ここだけが写真OK。1階の個室に再現していたので周りに展示物はなく、展示会に来ていることを忘れて、ここだけ祈りの空間と化していた。 京博所有の中から国宝の仏画、釈迦金棺出現図が展示されていた。前所…
天台宗を盛り上げた初期メンバーとして、最澄、円珍、円仁がいるが、中期を盛り上げた人物として良源の貢献度が頭一つ抜けている。中興の祖といっても言い過ぎではない。 良源は第18代天台座主で、通称の元三大師という名で知られいる。東京会場では深大寺の…
国宝の中で観る視点で全く別の内容での展示カテゴリーが複数ともに国宝指定に相応しいものはそれほどない。円珍贈法印大和尚位並智証大師諡号勅書は宗教と書跡の両面で国宝クラスとなっている。 宗教面は円珍が大師の称号に相応しいと認定された点で、天台宗…
最澄と天台宗のすべて展は2021年秋に東京国立博物館で始まり、冬が九州国立博物館、そして2022年春に京都国立博物館と巡回した。共通する展示もあったが、それぞれの地域に合わせた展示内容となっていた。だが、あまり認識されていないようで、京博には大混…
神護寺の春の公開を見た後、秋にしか訪れたことがない高山寺の石水院に行った。 紅葉で有名な高山寺は秋の観光シーズンともなると多くの人が訪れる。この人の多い寺院という印象が残っていたので足が遠のき、しばらく訪問していなかった。昨年の今の時期に東…