国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

金工

伝船中湧現観音像 竜光院

截金とは細金とも呼ばれ、金箔・銀箔・プラチナ箔を数枚焼き合わせ髪の毛よりも細く直線状に切ったものを、筆と接着剤を用いて貼り合わせて文様や図を表現する技法である。仏画や仏像彫刻などでも用いられており、平安時代の作品でも色あせることなく輝きが…

【聖徳太子】扇面法華経冊子 四天王寺

大阪市立美術館で開催している聖徳太子展は1階だけでなく、2階でも展示が行われていた。官営寺院発祥の地だけあって、多くの仏像が展示されていた。その他にスペースをとっていたのが聖徳太子絵伝で、壁ぐらいの大きさに聖徳太子の一生を10幅に分けて描か…

【聖徳太子】丙子椒林剣 四天王寺

大阪市立美術館で開催されている聖徳太子展の目玉展示は丙子椒林剣だ。巡回地のサントリー美術館では七星剣が展示される予定なので、四天王寺が保有する古代の剣2振りが会場を替えて登場する。 展示は入ってすぐの部屋の奥でしていた。懸守の展示が地味だっ…

【聖徳太子】懸守 四天王寺

聖徳太子遠忌1400年を記念した展示会で、法隆寺の寺宝をメインに据えた聖徳太子と法隆寺展は奈良と東京の国立博物館で無事開催された。東京は観に行けなかったが、奈良博で十二分に堪能した。続けざまに、聖徳太子所縁の寺院である四天王寺の寺宝を中心にし…

【京の国宝】金銀鍍宝相華唐草文透彫華籠 神照寺

京の国宝で一番見ごたえがあった展示は神照寺の金銀鍍宝相華唐草文透彫華籠16面と寺から流出した3面を合わせた計19面の一気展示だった。もともとは20面あり、ハワイへ旅立った1面は里帰りを果たせなかった。それでも一度に19面もの華籠が展示され…

【京の国宝】金銅密教法具 厳島神社

神社なのに密教法具がある。現代なら違和感があるのだが、神仏習合の時代は寺社と神社の区分が曖昧であった。 厳島神社のある宮島は大陸との交易で船が通過する重要な拠点である。なので、ここにはお宝が入った船が停泊する。それを狙った海賊にいつ襲われて…

【京の国宝】線刻蔵王権現像 総持寺

東博に常設されているイメージの強い国宝のひとつが総持寺の線刻蔵王権現像である。いつ行っても本館2階の13室金工部屋に展示されている。東博所有のものでないハズなのに、所有文化財以上に陳列されいる。 京博に場所を改めて観たのだが、残念ながら正面…

【奈良博三昧】牛皮華鬘

三昧展は東新館から西新館へ移動。渡り廊下には今回の展示会の注目作はどこにあるかを地図で示したものがあり、わくわく感が高まる演出となっていた。 西新館に入ってすぐの部屋は仏教の儀礼で使うものを展示。とくに密教の黄金に輝く鈷は見た目の美しさとは…

刀 無銘正宗(名物太郎作正宗)前田育徳会

北陸新幹線が開業した2015年、東京から石川まで直通で2時間半となったことを記念して石川県立博物館で「加賀前田家 百万石の名宝」が開催された。前田育徳会の名品がほぼ網羅された展示会だった。そして、2020年オリンピック開催に合わせて企画され…

木画経箱 東京国立博物館

皇室の至宝たちも出品。木画経箱は東博の法隆寺宝物館で春先に展示されることが多い。デザインはひし形を箱の表面に張り付けていて、象牙と黒檀で意匠の強調を行っている。 レア ★☆☆観たい ★☆☆前期 tsumugu.yomiuri.co.jp

太刀 銘包永 静嘉堂

三菱の至宝展が五輪と共にようやく開幕した。三菱財閥が誇る3つの展示館(+銀行の研究所)が所有している名品ばかりを集めた夢の展示会がついに始まった。 そもそもは三菱財閥が誕生して150年を記念した展示会ではあったが、コロナの影響で延期となって…

熊野速玉神社古神宝類 熊野速玉大社

熊野速玉神社古神宝類は貴族の信仰を集めたことから、いろいろなものが奉納されている。前期は桐蒔絵手箱・浮線綾丸紋様袍・小葵文様袷・小葵文様衵、後期は桐蒔絵手箱・小葵文様唐衣・海賦文様裳・雲立涌文様衵が展示される。 レア ★☆☆観たい ★☆☆通期(入れ…

浅黄綾威鎧 厳島神社

同じ厳島神社所有の鎧ではあるが小桜韋黄返威鎧に比べるまでもなく非常に展示機会が少ない。綾威鎧が非常に珍しい形式で、数が残っていない。鎌倉後期の特徴なので、政権が室町幕府に変わったことを契機に旧世代の鎧形状となったのだろう。 レア ★★★観たい ★…

小桜韋黄返威鎧 厳島神社

大袖などを繋ぐひもに小桜の文様があしらわれているワンポイント可愛い系鎧。年1回ぐらいどこかの展示会に出ているので、鎧の中では移動が多い逸品。 レア ★☆☆観たい ★☆☆後期 tsumugu.yomiuri.co.jp

太刀 銘定利 東京国立博物館

京都四条の綾小路に住んでいた刀工が造った刀。鎌倉時代前期の作品で、政治の中心が鎌倉へ移った頃なので、京が政治的空白時代の国宝と言える。 レア ★☆☆観たい ★☆☆後期 tsumugu.yomiuri.co.jp

梨地螺鈿金荘飾剣 東京国立博物館

飾剣は天皇から特別な許可を得なければ用いることができなかった。なので、超豪華に造られている上、数が少ない。平安時代に造られたもので、公家が儀式の正装時に帯びることができた。 レア ★★☆観たい ★★★後期 tsumugu.yomiuri.co.jp

金銅密教法具 厳島神社

空海が修行の場としたとされる安芸の宮島。平清盛が篤く信仰した厳島神社があり、毛利元就が下克上を果たした宮島の戦いと、歴史のキーポイントに登場する。明治以前は神仏習合の思想があり、宮島の自然が神様であり、仏さまでもあるだけでなく、修験道の修…

金銅密教法具 東寺

東寺は空海が起こした真言宗系の寺院だ。国宝彫刻群で作り上げた立体曼荼羅が有名で、それぞれが国内最高峰の仏像で作り上げたフォーメーションは必見である。ただ、彫刻群はあくまでも疑似世界で、リアルな人々とつなぐのが法具を用いた祈りの儀式である。…

厳島神社古神宝類 厳島神社

厳島神社の宝物館はコンクリート造りでそこそこのスペースがあるが、こちらには国宝の本物の展示はない(すべてレプリカ)。秋に開催される特別展で会場を変えて国宝を展示する。ただ、スペースは狭く、少人数の会議室ぐらいのため展示点数が10点前後とな…

春日大社本宮御料古神宝類、金地螺鈿毛抜形太刀、菱作打刀 春日大社

春日大社からは前期に毛抜形太刀・平胡籙・金銅尖矢・水晶鏑矢・蒔絵弓(沃懸地牡丹文)・蒔絵弓(松喰鶴千鳥文)、後期に山水蒔絵琴、金地螺鈿毛抜形太刀、菱作打刀が展示される。最近出来た国宝殿はスペースがそれほど広くない。今回の展示物の数ぐらいが…

線刻蔵王権現像 総持寺

金峯山経塚出土と伝えられる鏡像。東博では常に展示されているイメージがある。京博で観ることができるのは、ある意味でレアである。 レア ★☆☆観たい ★☆☆通期 tsumugu.yomiuri.co.jp

金銅小野毛人墓誌 崇道神社

小野妹子の子供の墓誌。奈良時代に作られたもので、京都市内で発見された。墓誌は鋳銅の板に文字を刻んでから鍍金している。遣隋使がもたらした貢献度合いが子供の代にも反映された豪華な作りである。 レア ★☆☆観たい ★☆☆通期 tsumugu.yomiuri.co.jp

阿須賀神社伝来古神宝類

東京2020オリンピックの「2020」は映画配給会社の20世紀フォックスや鳥取の20世紀ナシと同じ記号の意味で使われ続けている違和感を覚えつつ、京博のオリュンピア×ニッポン・ビジュツ展を観に行った。 コロナがなければオリンピック開催1か月前…

太刀 銘久国

久国は3年前の2018年に京都国立博物館で行われた京のかたな展でも出品されていた。京都の三条大橋付近にある粟田口で作られた刀で、正真正銘メイドイン京の作品である。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ 通期 tsumugu.yomiuri.co.jp

刀 無名(名物富田江) 前田育徳会

所有者が変わって見る機会が増えた刀の稲葉江。刀工の郷義弘の作品は滅多に見ることができないため、「郷とお化けは見たことがない」と言わしめるほど作品数も少ない。今回の京の国宝では稲葉江とともに、前田育徳会所蔵の富田江も展示される。ともに前期の…

古神宝類のうち籬菊蒔絵手箱 熊野速玉大社

京の国宝はなにも現在京都にあるものとは限らない。京にあったものもその展示候補となる。熊野速玉大社に奉納された古神宝類は京に居る貴族たちの信仰により”下った”ものである。応仁の乱で多くの文化財が焼失したことから、地方へ奉納した京の宝がどれだけ…

金銅舎利容器 (金亀舎利塔) 唐招提寺

凝然国師こと鑑真和上が亡くなって700年の大遠忌だから実現した展示会。出展リストを見ると後半に訪問したくなるラインナップだったので、前半はパスしたが、それが裏目に出た。昨年の経験を全く生かすことなく、緊急事態宣言が発せられて休館となってし…

法隆寺献納宝物 東博

ゴールデンウィーク直前から奈良国立博物館で始まった聖徳太子と法隆寺展。夏ごろに東京国立博物館への巡回展だが、奈良博で観ておきたい博物館サービスがあったので出向いた。 国立博物館の中で、東京・京都・奈良・九州の4ヶ所は数年前までプレミアムパス…

短刀 銘左/筑州住 (太閤左文字) ふくやま美術館

敗者の歴史はどの国でも残りにくい。時代を支配した勝者は自分色に染めるため痕跡を消すことが多い。まして約260年も続いた絶対的政権ならばなおさらである。 豊臣の痕跡の中で、比較的多く残っているのが土木関係である。川の改修工事や土塁、寺社仏閣建…

金銀鍍透彫 宝相華文華籠 神照寺

大阪市立美術館は天王寺公園内にある。同場所は明治時代に開催された第5回内国勧業博覧会の会場として利用され、動物園があったり、大阪の象徴・通天閣がそびえたっていたり、一大テーマパークとなっている。 この大阪市立美術館は住友家の本邸跡地の寄贈を…

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。