国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

金工

塵地螺鈿金銅装神輿 誉田八幡宮

百舌鳥古市古墳群は昨年2019年にユネスコの世界文化遺産に認定された。知っているようで知らなかった大阪南部地域観光地で国宝もあるので訪問した。本来であれば認定から一年が経ち観光客、とくに海外からの訪日客でごった返していたであろうが、そこは…

【三井15周年】短刀 無銘貞宗 名物徳善院貞宗

三井記念美術館の十五周年展。同館が所有する国宝「日向正宗」は秋から冬にかけての特別展の目玉として展示が確定しているので、同展示会には不参加。国宝刀でもう一振り所有しているのが、無名貞宗・名物徳善院である。 名刀工を輩出した5つのくに五ヶ伝の…

琉球国王尚家関係資料

南国らしい華やかな色合いと細かな細工が特徴の琉球細工。中国大陸と日本との間で、それぞれのよい文化を貿易の中継地点として取り込み醸成した傑作である。 それらを生み出せたのは琉球が王国として独立していたことも一因となっている。最高級の琉球文化は…

刀 金象嵌銘長谷部国重本阿花押 黒田筑前守(名物へし切) 福岡市博物館

福岡市博物館は常設で国宝の金印を展示していることでおなじみ。そして、旧福岡藩主・黒田家伝来の家宝なども少しずつではあるが展示されている。 黒田家伝来の品で国宝の日本刀がある。名物へし切長谷部は織田信長から豊臣秀吉、黒田家へと下賜された由緒あ…

赤糸威鎧 白糸威褄取鎧 櫛引八幡宮

ここ3カ月、国宝との出会いのない日々を過ごしていた。緊急事態宣言を受けて県をまたいだ移動自粛となってからはネットサーフィンの一択だった。 ようやく国宝見物の春が到来した。都心部ではまだまだ自粛ムードは拭えない。こんな時こそ「たまに行くなら地…

興福寺金堂鎮壇具(金銅大盤・銀大盤) 東京国立博物館

興福寺の金堂鎮壇具は東博の常設展示ではおなじみ。毎年なんらかの形で見ている気がする。 明治の廃仏毀釈により、興福寺の財政はひっ迫し五重塔が売り出されたのは有名な話だ。また、五重塔の売り出し価格が相当安かったことを考えると、未来の国宝でも時代…

銅板法華説明図 長谷寺

数々のお経関連の国宝を見ているが、そのほとんどは紙に書かれている。千年以上前に作られた紙にも拘らず綺麗な形で残っている(残っているから国宝なのだが)のは見ていて感動する。 貴重な経典なのだから、紙のように劣化しやすいものでなく、別の形で作っ…

太刀 銘久国 文化庁

粟田口派の祖となる久国作である文化庁所有の太刀は各地の刀剣展へ出品されている。京の国宝という名がつくからには粟田口派の筆頭たる同刀もお目見えする。文化庁自体が京都へ移転することもあり、文化の発信地・京都での展示会成功のため、久国以外の出品…

伊能忠敬関係資料のうち琵琶湖図 香取市伊能忠敬記念館

2020年は京都市美術館が京都市京セラ美術館へと生まれ変わる記念の展示会が目白押し。京都市が京セラからネーミングライツで得た資金をもとにリフォームされた美術館にふさわしい特別展が開催される。 再生された美術館で行われる展示会としては最高のライン…

太刀 銘包永 静嘉堂文庫

静嘉堂文庫では過去に日本刀だけの展示を開催している。その目玉の一つが同館が保有する国宝の包永だった。手掻包永とも言われ、大和の刀工、手掻(転害、天蓋)派の祖である包永が打った太刀である。包永は鎌倉時代に東大寺の門前に住んでいたようで、慶派…

紙本金地著色源氏物語関屋及澪標図 俵屋宗達筆 静嘉堂文庫

mimt.jp 東洋文庫の国宝は先週紹介した。 つづいては静嘉堂文庫の国宝を紹介する。 まずは俵屋宗達筆の紙本金地著色源氏物語関屋及澪標図。出品国宝のなかでは 一番大きなもので、国宝指定を受けた俵屋宗達作品3つの内の一つである。 宗達といえばすぐに思…

七支刀 石上神宮

出雲のお目当てが秋野鹿蒔絵手箱だったが、大和の目当ては七支刀だ。 奈良・天理にある石上神社は拝殿が国宝。参道や社殿の周りは高い木々で覆われていて、外部とは一切遮断しており、神聖な空間を演出している。一方で境内には鶏が放し飼いされており、どこ…

秋野鹿蒔絵手箱 出雲大社

東博の2020年最初の特別展は出雲と大和展。日本の原点である古代王朝の遺物たちを堪能できる展示となっている。 一番のお目当ては秋野鹿蒔絵手箱を見ること。神魂神社を見に島根へ遠征した時に、現物があるものだと思い、出雲大社を訪問。立派な社殿はもちろ…

薙刀 銘備前国長船住人長光造 佐野美術館

刀剣専門美術館というわけではないが、刀剣なしには語れない佐野美術館。名刀への道と題して、奈良から平安時代の刀を展示している。目玉は松井江。岩国美術館所有となった稲葉江が記憶に新しい南北朝時代の名工・郷義弘作とされている代物。ほとんど本物が…

金碧障壁画群 楓図・桜図 智積院

今年は暖冬で、桜の開花が早まるようである。令和最初の桜の開花だが、昨年に騒ぎすぎたせいで誰もそのことを言う人はいない。 さて、毎年春と秋に開催している京都古都文化協会主催の非公開文化財特別公開の令和2年春分が発表された。時期が4/25-5/10とゴ…

浮線綾螺鈿蒔絵手箱 サントリー美術館

2007年に開業した東京ミッドタウン。このほど中に入っているサントリー美術館がリニューアル工事で一時休館となっている。つい最近にオープンしたと思っていたが、13年も経っていたとは。時の流れは非情である。 さて、美術館は5月13日にリニューアルを終え…

梵鐘 栄山寺

国宝の梵鐘は14点ある。その保管方法には2種類あり、風雨にさらされながら現役バリバリのものと、国宝になったので鐘としてではなく工芸品としての保管するため新築の建物内に保管するものがある。現役は東大寺や円覚寺、建長寺、當麻寺、観世音寺がそう…

太刀 行平

永青文庫は国宝8点、重要文化財32点を保有する大名家の名品所蔵美術館である。肥後・細川家の所有物を中心に、年4回展示会を開催している。結構エッジの利いた展示会も開催していて、春画展は一大センセッションを引き起こした。 2020年秋展では、新…

太刀 安綱 号童子切

奈良・春日大社の国宝殿で今日から開催している安綱・古伯耆展は大混雑で幕を開けた。 初日なので、狐キャラクターのこんのすけが登場していたこともあり、普段の国宝殿には見られない刀剣女子が大挙して来ていた。まず、行列が出来ることがない展示会場で、…

短刀 無名正宗(日向正宗) 三井記念美術館

www.mitsui-museum.jp ついに三井にも刀剣女子が来襲することになる。 2020年11月から1月に、国宝の名刀「日向正宗」と武将の美を開催。三井記念美術館の冬展の定番である雪松図を押しのける形での開催となる。 各地で刀剣乱舞コラボによる刀剣展が開…

太刀 吉房 ふくやま美術館

今年、国内屈指の刀剣を保有している小松コレクションが遺族の意向でふくやま美術館に寄贈された。国宝刀剣7本を含むもので、一気に国内有数の国宝ホルダー美術館となった。そして満を持して所蔵品展示の一企画として寄贈品の一部が展示された。 常設展示は3…

【正倉院展in東博】竜首水瓶 法隆寺献納宝物

東博での正倉院展は実物大の正倉院の模型が展示してあった。展示というより設置の方がふさわしい大きさだった。東大寺の北のはずれにある正倉院は平日の昼間に一般公開されているので、気軽に見に行くことが出来る。ただし、あくまでも観るだけで近づくこと…

太刀 長船景光(号 小龍景光) 東博

国宝刀剣保有数ナンバー1の東博。刀の展示コーナーは四半期ぐらいで入れ替えがある。入れ替え毎に違う国宝刀が展示されるので、特別展の開催に合わせて観に行くと、新たな刀と出会うことができる。(東博所有の刀だけでも大規模な企画展が組めそう) 刀工の…

太刀 銘景光・景政 埼玉県立歴史と民俗の博物館

埼玉県立歴史と民俗の博物館は大宮市の氷川神社などがある公園の北の端にある。時間があれば公園内を散策して行くのがベストだが、最短ルートをとるなら、東武野田線で大宮公園駅を利用すると便利だ。 同館は国宝刀2振りを所有していて、普段は模造品を置い…

黒韋威胴丸 兜大袖付 厳島神社

厳島神社では毎年秋に行われる宝物名品展で本物の国宝を展示する。別棟で常設の宝物館があるが、こちらには国宝の複製が展示されているのみで、本物はこの秋の名品展のみ。春にも開催して欲しいのだが…。 令和への改元の祝い年であるため、国宝の厳島神社の…

梵鐘 建長寺

建長寺は元号を冠する鎌倉五山第一位の名寺で、鎌倉の禅宗寺院の筆頭に位置する。ちなみに円覚寺は第二位だ。鎌倉幕府は平安密教との決別と、中国とのパイプを深めるために禅宗を庇護した。庇護された寺院は立派に作られ、その名残が現在まで脈々と残った。…

梵鐘 円覚寺

北鎌倉駅近くにある円覚寺。最近では三井記念美術館で大寺宝展が開催されていたことは記憶に新しい。その円覚寺の国宝で建築物以外で移動が困難なのが「洪鐘」(おおがね)である。 洪鐘とは大きな釣り鐘のことで、1301年(正安3年)の刻銘されており、製造…

平家納経 厳島神社

広島県歴史博物館(ふくやま草戸千軒ミュージアム)は2019年で開館30周年を迎えた。安芸、備後の各城に新君主を迎えて400年記念イベントと合せるように「戦国から争乱 太平の世へ」展を開催している。 戦国から江戸初期の安芸と備後の歴史を紐解く…

太刀 銘真恒 久能山東照宮

広島県では安芸と備後でぞれぞれ城主が変わって400年の記念イベントが開かれている。備後・福山城は譜代大名の水野家が入封して400年のメモリアルイヤー。そこで、久能山東照宮のお宝を城郭内にあるふくやま美術館で一挙公開している。 東照宮といえば…

名物稲葉江  岩国美術館

相州正宗、粟田口吉光と共に「天下三作」に数えられる郷義弘。享保名物帳では同氏作を十一口掲載している。その中でも、名刀の誉れ高いのが前田家に伝わる「富田江」と「稲葉江」である。富田は前田育徳会所有で、もしかしたら展示会などへの出品の可能性が…

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。