国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

金工

【東博150年】梨地螺鈿金装飾剣

町田久成が書いた「博物局」 第1会場の鑑賞を終えて、ミュージアムショップブレイク。特別展ではオリジナルグッツが大量に販売されるので、買い物客でごった返すことが多い。その対策として一人1回の購入のみに限定にすることで混雑回避していた。しかし、…

【東博150年】舟橋蒔絵硯箱 本阿弥光悦作

法隆寺献納宝物、考古、漆工のコーナーは中心に漆器、周りを囲むように法隆寺献納宝物と考古の国宝たちが並ぶ。ただ、漆器を展示する空間を演出するためか、大きな柱や幕などで仕切りがあり、全体的に見学できるスペースが狭くなっており、混雑していた。 法…

短刀 銘来国俊 熱田神宮

JR東海道線の名古屋駅や金山駅周辺はビルが立ち並び都会に来たと感じるが、次の熱田駅に降りると下町感が漂う。熱田神宮の参拝客用に出来た駅だが、参道商店街には昭和が色濃く残っている。一方で、名鉄の神宮前駅の駅ビルは取り壊し中。綺麗な施設が出来上…

【名物】短刀 無銘正宗 名物庖丁正宗 徳川美術館

徳川美術館の「名物―由緒正しき宝物―」には刀剣女子と思われる人々が多く来場していた。男女比では1:9ぐらいの割合で、改めて根強い人気を確認できた。 名物に展示されている国宝は刀剣ばかり。その中でも個人的に好きな刀である庖丁正宗が出品されていた。…

【名物】太刀 銘長光 名物津田遠江長光 徳川美術館

尾張徳川家の名品を中核にしてできた徳川美術館。すべてが名品の数々だが、その中でも個々に二つ名がついている「名物」を集めた展示会となっている。 名物は歴史に裏打ちされた名や、持主に由来する名、姿から取った名などがある。名物・津田遠江長光は長船…

太刀 銘 正恒 徳川美術館

徳川美術館では名物と題して、展示会を開催している。国宝刀が数点出ていたので、見に行くことにした。 まず、名品コレクションの展示室では国宝の正恒を展示。古備前を代表する名工で、鎌倉初期の作品。暴れん坊将軍でお馴染み8代吉宗が将軍職を退いた際、…

線刻仏諸尊鏡像

泉屋博古館東京は最寄り駅の地下鉄・六本木一丁目駅からはエスカレーターを乗り継ぐこと数分。高台にたどりつき少し歩くと館が見える。周りが住友グループが建てた高層ビル群に囲まれているため影が多く少し涼しい。ビル群が完成する前は都内を一望できる場…

白糸威鎧 日御碕神社

鎌倉殿の十三人も大詰めを迎えてきた。北条氏の一強となり、新しい世の中となる過渡期。鎌倉武士の内紛から都人たちの対峙に移行し始めており目が離せない。 結果として時代は武士政権へと移行し、甲冑にもデザインが求められるようになった。派手で目立つも…

【河内長野の霊地】剣 附黒漆宝剣拵 天野山金剛寺

国宝に指定された刀の中で、刀身が湾曲しているいわゆる日本刀は数多くある。これは戦後のGHQが価値を全く無視して日本刀=武器として接収したことに対する反動である。古来から現在に至るまで刀は武器であるが、その中には奉納品や来歴を受け継いだ先祖代々…

【中将姫と當麻曼荼羅】當麻曼荼羅厨子扉 當麻寺

奈良博では貞享本當麻曼荼羅修理完成記念として、中将姫と當麻曼荼羅展を開催している。貞享本當麻曼荼羅は国宝の綴織當麻曼荼羅が朽ちてきたことから、江戸時代初めに新調された曼荼羅である。2018年に国宝の綴織當麻曼荼羅図が修理を終えて公開された…

法華説相図 長谷寺

大安寺展で三宝絵詞と入り口を挟んで反対側に長谷寺の法華説相図が展示されていた。ちょうど長谷寺に行ったところで、奈良博へ寄託されている寺宝がお出まししていた。 法華説相図は銅板に千体の仏像を鋳出・押出などの金工技法によって浮き彫りで表現し、下…

短刀 銘来国俊 黒川古文化研究所

黒川古文化研究所の展示室はそれほど広くはなく、名品展では余り展示数は多くない。その中で、鈴木其一や渡辺崋山の江戸時代中期の日本画の名品や、伏見天皇宸翰御願文は重要文化財に指定される名品である。 その中で一番の名品は短刀の銘来国俊である。来国…

短刀 朱銘貞宗 本阿花押(名物伏見貞宗) 黒川古文化研究所

国宝の刀を二振所有している黒川古文化研究所で名品展を開催、その展示会で2振とも展示されているというので、現地に見に行った。 黒川古文化研究所は兵庫県西宮市苦楽園にあり、東洋美術を中心に収集している。春と秋の1か月間程度の開館で、常時開いてい…

梵鐘 當麻寺

當麻寺は4月14日にお練り供養が行われる。天気予報では午後から雨予想だったので、午前中に訪れた。 近鉄当麻寺駅から歩いて十数分。當麻寺までは一本道のため迷うことなく東大門正面へ着く。寺の伽藍は一段高い地にあるため、東大門前についてもほとんど…

古備前正恒 文化庁

東博の本館ではジャンル分けされた展示が行われている。この中で刀剣のカテゴリーでは国宝が1~数点出品される。2022年春は文化庁所蔵の古備前正恒が展示されていた。文化庁分室が東京国立博物館にある。 正恒は平安後期の刀工で、古備前派を代表する名工で…

金銅能作生塔 長福寺

仏教における塔は信仰の象徴で、仏舎利を納めることに用い、仏を宿らせる象徴となっている。仏像は具体的で分かりやすい象徴となっているが、塔もその内部や表面などに絵画を施すことで信仰の対象としてきた。 金銅能作生塔は宝珠などを納めるために造られた…

【東博150年】太刀 銘備前国友成造

平安中期に作られた古備前派の代表格である正恒と並ぶのが成造。御物である鶯丸の作者として有名である。山城国の三条小鍛冶宗近、伯耆国の安綱やすつなと共に日本三名匠と呼ばれている。 成造は日本刀が鎬造で湾刀の形式を完成させた時期に活躍しており、こ…

【東博150年】太刀 銘吉房 号岡田切

東博が所有する国宝の吉房作のもう一本は岡田切と呼ばれている。天正12(1584)年に織田信雄が羽柴秀吉の策略にはまり家臣の岡田助三郎重孝を同刀で斬ったということから名付けられた。この殺生が小牧長久手の戦の勝敗を分けたとも言われおり、織田家にとっ…

【東博150年】太刀 銘吉房

東博所有の国宝で吉房作は2点存在する。こちらは号のない方。同刀工の国宝作品はそのほか、島津家伝来の個人蔵、ふくやま美術館所蔵、林原美術館所蔵の計5本が指定されている。 吉房は福岡一文字派の流れを汲む刀工で、助真、則房とともに鎌倉時代中期の備…

【東博150年】梨地螺鈿金装飾剣

朝廷の儀式のときに正装した高位の公家が帯びたキンキラキンに仕立てられた剣。各所に高い工芸技術を用いており、武器というよりも調度品としての意味合いが強い。藤原北家の後裔である広橋家に伝来した。 レア★☆☆観たい★☆☆コラボ★★★(刀祭) emuseum.nich.g…

【東博150年】太刀 銘備前国包平作 名物大包平

大包平は長さ90cm近くの堂々たる大太刀。備前国包平作と堂々と刻まれており、武士ならば持っておきたい逸品である。 包平は、助平、高平とともに備前三平と呼ばれる名工の1人で、平安から鎌倉初期にかけて活躍した古備前派となる。池田輝政の愛刀で、長く…

【東博150年】太刀 銘安綱 名物童子切安綱

東博が所有する天下5剣のもうひとつ名物童子切安綱は平安時代に活躍した刀工の作品。安綱はたたら文化が発展した鳥取県西部の伯耆国の鍛冶職人である。 伝説として童子切安綱は源頼光が丹波国の大江山で酒呑童子を斬った太刀であるとされる。ただ、酒呑童子…

【東博150年】太刀 銘三条 名物三日月宗近

室町時代、数ある日本刀の中で特に名刀といわれる5振を天下五剣と呼び、現代まで受け継がれている。御物の鬼丸國綱、前田育徳会所蔵の光世作・名物大典太 、そして本興寺所蔵の恒次・名物数珠丸の3振と東博所蔵の2振を指す。 まずは名物三日月宗近。京都の…

【東博150年】太刀 銘定利

定利は文永年間(1264-1275)に京都四条の綾小路に住んでいたので、綾小路定利と呼ばれている。 鎌倉時代中期に作品。徳川家綱が日光からの帰りに、岩槻藩4代藩主の阿部正春に与え、以降阿部家に伝わった。日清戦争終結後の1895年に、阿部家から明治天皇へ献…

【東博150年】太刀 銘来国光 嘉暦二年二月日

国光は鎌倉時代末期から南北朝時代に活躍した刀工。京都で刀鍛冶を始めた国行を祖とし、国俊、その子となる国光と続く。その一派を来派と呼ぶ。 同刀は銘と年号を1行で書く下し、反りが強く、来派の伝統である直刃の作風を示している。徳川家達から皇太子時…

【東博150年】太刀 銘備前国長船住景光 元享二年五月 日 号小龍景光

東博では定期的に展示される刀。長船派三代目景光は鎌倉時代末期に活躍した刀工。 本作は表の樋の中には倶利伽羅龍が刻まれており、その造形が素晴らしいので見ていて分かりやすい。裏には梵字を浮彫としているそうだが見た記憶がない。刀身の元から龍がのぞ…

【東博150年】群鳥文兵庫鎖太刀 号上杉太刀・中身 太刀銘一

武器としての刀は実用性を重視してシンプルに作られている。とくに鞘はそれほど重要ではなく、展示場面でもいっしょに飾られていないことが多い。 武器としてではなく、奉納品としての刀はゴージャスに作られ、刀身よりも鞘に目が行く。春日大社が保有する国…

【東博150年】短刀 銘吉光 名物厚藤四郎

吉光は鎌倉時代の京・粟田口派を代表する刀工。通称は藤四郎といい、様々な名物を生み出しており、短刀製造の名手として知られる。相州正宗と並ぶ稀代の名工、豊臣秀吉からは郷義弘を加えて、天下の三名工に数えられた。 国宝は4点指定を受け、徳川美術館所…

【東博150年】太刀 銘長光 号大般若長光

備前の長光の作。大般若と名付けられた謂れは室町時代に銭600貫という高値がついた全600巻ある大般若経にあやかって称するようになった。それぐらい価値のある刀とされた。もと足利家に伝えられたが、三好長慶に渡り織田信長の所有となった。姉川合戦の功…

【東博150年】刀 無銘正宗 名物観世正宗

相模の刀工・正宗の作品。能楽の観世家が所持していたことから「観世正宗」と呼ばれる。ただ、家康が観世家から召し上げて秀忠に渡し、以後は家臣との間で拝領と献上が繰り返された。明治維新後も続き、徳川家から有栖川宮に献上、同家を継いだ高松宮家に伝…

東博の国宝が2022年10月18日〜12月11日に開催。 150周年記念展のため、所有する国宝89件すべてを公開する。