国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

仏画

山越阿弥陀図 京都国立博物館

往生際に現れて天に召されるお導き(手助け)をするのが阿弥陀如来である。阿弥陀様が極楽浄土へ連れていってくれるので、死後の世界も怖くない。死を感じた人の心のよりどころするために、仏画でも派手に描いている。 上野コレクションの中でも最高傑作であ…

阿弥陀三尊および童子像 法華寺

阿弥陀三尊および童子像は法華寺の収蔵庫でも見たことがある。ただ、よい照明と距離を空けてじっくり見られるという点では奈良博は最高の環境である。 この仏画は三幅でワンセットで、大きさがバラバラ。阿弥陀様が大きく描かれているのは分かるとして、左の…

倶舎曼荼羅 東大寺

おん祭り展は展示総数45件とこじんまりとした陳列のため東新館で完結した。西新館では新たに修理された文化財がお披露目されていた。昨年から続く修理された文化財の公開展ムーブメントは一つのカテゴリーになりつつある。 公共事業予算が年々先細る中で、文…

【根津 国宝・重文】那智滝図

根津美術館は都心の一等地にあるにも関わらず広めの庭園を備えている。入館者は無料で散策でき、同館が誇る燕子花屏風絵に合わせるように実物のカキツバタを活けていたり、所蔵の茶器や掛け軸などに合った茶室(入室不可)が4棟あったり、観る者を楽しませ…

【下阪本の社寺】六道絵 聖衆来迎寺

NHK大河もいよいよ佳境。普通のドラマならば明智光秀の最後が気になるが、大河は史実を元に描いているので本能寺の変があり、羽柴秀吉に討伐される筋書き。大往生場面は麒麟が去る場面で終わるのだろう。 さて、大河の主役であるに光秀に縁がある大津・下坂…

仏涅槃図 金剛峯寺 

9月のシルバーウィークは各地の観光地に久々の人出の賑わいをニュースが多く見受けられた。GOTOトラベルキャンペーンも相まって、コロナと共生する新しい観光が模索されている。そんな中で、2019年3月に新しくなったケーブルカーを見に行った。 ケーブルカー…

十二天像  伝宅間勝賀筆

春と秋、京都が観光客であふれかえる時期に東寺では名宝展と題して宝物館を開く。講堂に安置されている立体曼荼羅の各仏像がすばらしく、国宝仏像では兜跋毘沙門天像が2階に安置されている程度なので見逃しがちだ。場所も北の端にあることから、共通券を買っ…

十六羅漢図像  清凉寺

清凉寺の十六羅漢図像は東博の東洋館に2幅展示されていた。東博所有の国宝・十六羅漢図像も本館で2幅、時期を合わせた形で展示していた。清凉寺のものは京博と分けて寄託されているので、国宝展で一度にすべてみられたことは貴重な機会だった。 十六羅漢は…

【西国三十三所】普賢延命菩薩像 松尾寺

京都国立博物館で開催されている「聖地をたずねて 〜西国三十三所の信仰と至宝〜」。前期は開幕直後の7月下旬に行ったため、京都にもまだ涼しさが残っていた。しかし、後期の展示は酷暑の中での訪問となった。連日35度を超える気温に、夕方ごろから黒くて厚…

【西国三十三所】六道絵 聖衆来迎寺

聖衆来迎寺は西国三十三所の巡礼地ではないが、観音信仰の対局を表す最高峰の図であることから出品されている。 極楽浄土へと導かれるために観音様に祈願するのだが、信仰しないものは地獄へ落ちることになる。ただ、信仰しないだけで地獄へ行くわけではなく…

普賢菩薩像 東京国立博物館

ぶらぶら美術・博物館の日本画10選で、時系列的に最初に紹介されたのが東博所蔵の普賢菩薩像である。 平安時代の作品にも関わらず、彩色がほとんど剥げ落ちずに残っており、大切に保管されてきたことが窺える。顔立ちは奈良時代に多く描かれたふくよかさは…

山越阿弥陀図 禅林寺

観たことのない仏をどうのように表現するか。西洋東洋問わず様々な技法が用いられてきた。その一つが現実にあるもとと比較して描くことによって如何に仏が偉大かが分かる書き方がある。 山越阿弥陀図は大きな山を描いてその大きさに負けない阿弥陀仏を表現す…

餓鬼草紙 京都国立博物館

病草紙は原因が比較的分かりやすい目に見える病について描かれている。一方で餓鬼草紙は目に見えない病気(食物の不作も含む)について描かれているのかもしれない。人は病気などの発生への恐怖よりも、先が見えないことへの恐怖の方が危機感を強く感じる。…

病草紙  京都国立博物館

現代の医療では治療が容易な病気でも治療体制と衛生環境が整っていない頃は人々の大きな悩みの種だった。歯痛や眼病、下痢など、ドラックストアーに行けば簡単に治療薬が手に入る今、病草紙を見ると滑稽に思える。ただ、この滑稽さは近代医療が確立する百数…

普賢延命菩薩像 松尾寺

京博で行われる西国三十三所展の目玉出品のひとつは、松尾寺の普賢延命菩薩像である。松尾寺に保管されている普賢延命菩薩像は春秋の期間限定で同寺院の宝物館で展示されることがある。しかし、この松尾寺が舞鶴市でもなかなか行きにくい場所にある。一応、…

六道絵のうち閻魔庁図 聖衆来迎寺

極楽に行くか地獄へ行くか、すべては閻魔様のお裁き次第。 死後の世界に行ったことのない人にも分かるように絵にしたのが六道絵で、地獄の怖さが随所に描かれている。全15幅が残っているが、本来は極楽編もあったそうだが、織田信長の比叡山焼き討ちの時に…

絹本著色十二天像 京都国立博物館

密教では四天王とともに重要な護法善神が十二天である。四方八方を護る守護神として存在し、灌頂などの仏教儀式において用いられる。なので、重要な儀式でしか使用されないことが、貴重なものとして現代まで伝えることができた。一方で、儀式で使用していた…

絹本著色十二天像 京都国立博物館

4/28-6/21に新生した京都市京セラ美術館で京都の国宝展が開催される。文化庁の日本博との共同展示会で、文化庁が所有するなにかしらの文化財がで出品される展示会としても有名。 京都の国宝展と題するだけあって、国宝が出品されるのは間違いない。すでに発…

五部心観 三井寺

開祖・円珍が唐への留学中の855 年に,青竜寺の法全 から授けられたインド伝来の世界最古の金剛界曼荼羅。色着いていない墨の線だけで描かれた白描図像で、曼荼羅の図解本、いわば虎の巻である。 比叡山(山門派)が修行場のパラダイスであるに対して、園城…

【京博名品展】十六羅漢像 清涼寺

国宝展では清涼寺の十六羅漢像の十六幅すべてを展示していた。今回は2幅のみ。 十六羅漢といえば、最近の京都の非公開では大寺院の山門に登る企画がある。大きな伽藍を持つ寺院の巨大山門を登った中腹部分にある楼上内陣には天井壁面画とともに仏像彫刻が安…

【京博名品展】孔雀明王像 仁和寺

密教特有の明王である孔雀明王。孔雀が毒虫や毒蛇を食らうことから、邪を払う象徴として明王の眷属となった。日本にも596年に新羅より輸入した記述が残っており、貴族のペットとして重宝されていたようだ。 普段見る明王たちが厳つい感じで描かれることが…

【京都名品展】釈迦如来像(赤釈迦) 神護寺

今回の寄託名品展では神護寺所有の国宝が多く出品している。ゴールデンウィークに神護寺で行われる虫干しの定番ばかりだが、博物館で観るのもなかなか良い。虫干しだとガラスのない直接に観ることができて、つい手を合したくなるが、ライティングは博物館の…

【東寺展】真言七祖像

最近の東博の特別展は仏教系展示会の開催が多い。今回は東寺展で密教(東密)の真髄を披露する展示となっている。 まず、展示会の出品リストをみるとほとんどが東寺からの出展で少しだけ京博と京都府のものがあるのみ。他の仏教系の展示だと系列の寺院から寺…

【明恵展】絹本著色仏眼仏母像

都心の高層ビル内に造られた美術館は仕事帰りなど気軽に行きやすいメリットがある。一方で、展示スペースが大きく取れないデメリットがある。その点で六本木のサントリーミュージアムは2階分のスペースを確保して広々とした展示が出来る。その前例に倣わず…

【東博】絹本著色山越阿弥陀図 禅林寺

東博では国宝室と題した1室で月変ごとに国宝の展示を行っている。 所有・寄託を合わせると膨大な数の国宝を所有している東博ならではの試み。希にしか展示しないものもあり、必ずチェックしたい場所だ。 今回は禅林寺の山越阿弥陀図が展示されていた。進撃…

【東博】 名作誕生 つながる日本美術

3月、大阪・中之島に都市型美術館・香雪美術館が誕生した。関東では珍しくなくなった複合施設内の美術館だが、全国的にはまだまだ珍しい。この美術館は芦屋にある朝日新聞の創業の村山家が蒐集した美術品を展示している香雪美術館の兄弟的な存在で、ビル内に…

【醍醐寺】訶梨帝母像

霊宝館に入館するとき、この秋と冬に醍醐展がサントリー美術館と九州国立博物館で開かれるお知らせパンフレットをもらった。そこには訶梨帝母像の写真もあり、展示されることが伺えた。この春の展示に出展されている主要なものは、秋冬展示への出展が確定し…

【仁和寺展】両界曼荼羅 子島曼荼羅

本日で惜しまれつつ終わる仁和寺展。本サイトで一番アクセス数があったのは両界曼荼羅の記事だった。 同図は誰もが見上げる大きさと、紺色のベースに金で書かれた図は観る者を圧倒する。それを子島曼荼羅は暗闇の中で燈火によって浮かび上がる工夫がなされて…

國華 普賢菩薩像 東京国立博物館

大倉集古館所蔵品が像ならば、東博は軸。国宝展でも陳列されていた名品で、国宝の普賢のコラボが実現した。平安時代の作品にも拘らず、綺麗に色彩が残っており、切金文様は眩い光を放って見るものを魅了する。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆

【仁和寺展】孔雀明王像

密教とともに日本に伝わった孔雀明王は、藤原道長が仁和寺へ画像を寄進するなど平安時代の公家・皇族間で持て囃された。 国宝展にも出品されていた仁和寺の孔雀明王像は、宋仏画の特徴を有している。日本に多くあるそれらとは一味違う三面六臂である。 派手…

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。