国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

観た

梵鐘  劔神社

2024年春の開業を目指して急ピッチで工事が進む北陸新幹線の金沢~敦賀区間。その内で福井~敦賀間で唯一存在する駅の名称が越前たけふに決まった。新幹線開通で、武生の町は盛り上がるはずだ。その人混みが到来する前に国宝を見に行った。 国宝は梵鐘で…

【名画の殿堂 藤田美】両部大経感得図 藤原宗弘筆

今年の最後に見た国宝は両部大経感得図であった。奈良博の名画の殿堂展でも最後に飾られていたので締めるのにふさわしい作品である。 2メートル四方の襖絵となっているが、もともとは廃寺となった内山永久寺の須弥壇の建具で、曼荼羅の裏側に描かれていた。…

【名画の殿堂 藤田美】玄奘三蔵絵 巻第四 高階隆兼筆 

藤田美術館は2022年春にリニューアルを終えて展示を再開する。この間、兄弟的な施設で隣接する太閤園が売却され、ホテルとしての運用を終えるなど周辺の雰囲気が変わってしまった。一番変わったのがもちろん藤田美術館自体である。以前は古びた建物に蔵内展…

浄土堂 浄土寺

浄土寺の国宝は阿弥陀三尊像を安置している浄土堂も指定を受けている。阿弥陀三尊像が巨大なため動かすことは不可能に近いので堂自体を付けたしで国宝にしてもよさそうだが、別々で指定を受けている。 お堂は阿弥陀仏の光背まで計算して建てられているので、…

木造阿弥陀如来及び両脇侍立像 浄土寺

しばらく国宝を観に行けていなかったので、久しく行っていない浄土寺へ行く。奈良博で2017年に開催した快慶展以前に訪れているので、4年以上前に行ったっきりであった。 浄土寺へは直行するバスがコミュニティーバスのみで、そもそも直行バスの本数が少なく…

源氏物語絵巻 徳川美術館

国宝の源氏物語絵巻が巻物となって蘇った。徳川美術館所蔵の国宝・源氏物語絵巻は断簡されて木枠にはめられて保管されていた。当時の保管方法としてはベストな方法だったかもしれないが、時代を経て傷みが目立つようになったことから修繕することとなり、そ…

【きのくにの名品】古神宝類 熊野速玉大社

きのくにの名品で絢爛豪華な展示物は熊野速玉大社の古神宝類である。一括で国宝指定を受けているため、単品や数点での展示はよく見かけるが、これだけの点数を一度に展示することはあまりない。織物や工芸品、箱や扇、鏡などがあり、そのどれもが丁寧に作ら…

【きのくにの名品】人物画象鏡 隅田八幡神社

きのくにの名品展は出展されている点数が多いため、普段は常設展示をしているコーナーにも展示が波及していた。時系列に並べられた展示は荘園などの年貢の文書や田畑を検地した地図など、貴族や寺社が領地化すた証明ための中世の資料が展示してあった。 その…

【きのくにの名品】銀銅蛭巻太刀拵 丹生都比売神社

和歌山県は江戸時代は紀州藩で徳川家が直接支配していた。水戸・尾張と並ぶ御三家で、暴れん坊将軍でお馴染み、徳川吉宗を輩出した。県立博物館の前には馬に乗った銅像があり、テレビドラマのオープニングさながらの躍動感ある像に仕上がっている。 名品展で…

【きのくにの名品】熊野速玉大神坐像・夫須美大神坐像・国常立命坐像・家津御子大神坐像 熊野速玉大社

和歌山では文化祭りが絶賛開催されている。その催し物に合わせて、和歌山県立博物館できのくの名品展が企画されていたので、見に行った。 紀州は全国6位の国宝保有県である。県内に高野山があることが大きい。しかし、霊宝館100周年記念で大半の国宝が登場…

千手観音像 道成寺

妙満寺から期間限定で道成寺へ里帰りを果たした鐘 道成寺は歌舞伎などの演目でお馴染みの寺。嫉妬にかられた清姫が安珍を道明寺へ追い詰めた。男が身を隠すために鐘の中に身を潜めた。鐘の中に男がいると気づいた姫が龍になって蒸し焼きにしたとの伝説が有名…

清水寺 本堂

国宝建築物で集客力ランキングトップ2は東大寺大仏殿と清水寺本堂だろう。なにせ建物の大きさはトップクラスで、古都を代表するにふさわしい風格がある。さらに、修学旅行の定番となっていることから、集めずして集まる仕組みになっている。むしろ、ここ数…

尺牘 大慧宗杲筆 畠山記念館

畠山の名品展に出ている後期の国宝は2点。見たかった牧谿作を堪能して、1階・一番奥の部屋に大慧宗杲筆の墨蹟が展示していた。 大慧宗杲は中国・宋時代の臨済宗の僧侶。師から示された公案を解いて悟りに到るという看話禅を推奨した。黙々と坐す座禅により…

煙寺晩鐘図 伝牧谿筆 畠山記念館

11月に入り、楽しみにしていた京博で開催中・畠山記念館の後期に突入。早速、見に行く。 例年だと10月いっぱいぐらい夏日が続くのだが、急に寒くなり数年ぶりの長い秋を楽しめている。京博も秋モードへ衣替え。考える人も紅葉と明治古都館のレンガ色が背…

興福寺 五重塔

薬師寺東塔の改修工事が終わったのがついこの前だったが、今度は興福寺五重塔が改修工事に入る。その前に秋と来春に内部公開を実施するので見に行くことにした。 五重塔自体は外側から何度となく見ていたが、内部に入るのは初めて。心柱を中心に四方に三尊形…

金剛輪寺 本堂

山腹に建てられたお寺。入り口から軽い山登りをしないと本堂にはたどり着かない。山城的な要素があるため、山門と本堂の距離があまりないため、写真のようなアングルになってしまった。 本堂までの道中、道の端々に地蔵が建てられていた。風車を持った地蔵は…

西明寺 三重塔

西明寺のある場所は琵琶湖の北東。琵琶湖を中心とすると比叡山と対角線上にある。すぐそばには鈴鹿山脈があり、近江と濃尾地域と接する境目にあたる。地政学的に見るととても重要な位置となる。北陸や美濃・尾張から京へ進行する時には一番最初の入り口とな…

西明寺 本堂

天台宗は最澄の遠忌1200年記念で盛り上がるなか、昨年の湖南三山の制覇に続いて、今年は湖東三山制覇を実施した。 そもそも湖東の天台宗派の寺院を集めて湖東五山として古くから信仰を集めていた。廃寺などで三山となり、人気にあやかった形で湖南三山が16…

金銅獅子唐草文鉢 護国之寺

護国之寺の金銅獅子唐草文鉢はテーマが合えば岐阜市歴史博物館で展示されることがある。今回、美濃の僧・栄叡と鑑真和上に関係する品々を集めた展示会ということで、お鉢が回って来た。 凝然国師の遠忌700年を記念して京博で行われた鑑真和上展では鑑真の教…

銅像釈迦如来倚像 深大寺

東博での最澄と天台宗のすべて展の最後コーナーにしてインパクトが最もあったは深大寺の彫像である。 国宝の釈迦如来倚像は以前、現地まで見に行った。東京都内とは言いつつも郊外にある寺院で電車の駅前とは遠く離れていることから再開発とは無縁ののんびり…

離洛帖 藤原佐理筆 畠山記念館

畠山記念館の名品、前期ラストの作品は藤原佐理の離洛帖であった。 藤原佐理は草書の名人として平安の三蹟に数えられる。その佐理が都(京)から大宰府へ赴任する途中で書いた手紙が離洛帖である。京(洛)から離れた際に摂政・藤原道隆に赴任の挨拶を怠った…

光定戒牒 嵯峨天皇宸筆 延暦寺

延暦寺の根本中堂はリニューアル工事の真っ最中。堂内には所狭しと足場が組まれており、日ごろは絶対に見ることができない屋根の真上からの風景が楽しめる。しかし、堂内でゆっくりと拝むにはいささか足場が邪魔になっている。 今回の東博での展示には根本中…

智証大師坐像 御骨大師 園城寺

延暦寺第5代座主・円珍は最澄の孫弟子にあたる。初代座主である義真の弟子で、12年間の籠山行や唐へも渡って修行し、黄不動や新羅明神像等の美術品も日本にもたらした。しかし、同じく最澄の弟子である円澄が第2代、続けて最澄の代講を任された円仁が第3代…

林檎花図 伝趙昌筆 畠山記念館

畠山記念館の名品展はこれまで見た中でも指折りの”実用”している品々を展示している。実用といってもお茶会に使用してするために集められたという意味で、美術品として飾りものになっていないという意味での”生々しさ”が伝わってくる展示会である。 白金の記…

伝教大師度縁案並僧綱牒 来迎院

最澄と天台宗のすべての最初のブロックは最澄に関する展示。言わずと知れた天台宗の開祖である。真言宗の推しメンが開祖の空海一択なのに対して、時代を超えて綺羅星の如く名僧侶が誕生した天台宗(延暦寺で修行した各宗派の開祖も多数いる)では相対的に最…

禅機図断簡 智常・李渤図 因達羅筆 畠山記念館

関西では馴染みの薄い畠山記念館。京博では畠山記念館の名品と題して展示会が開催されている。記念館はポンプや環境関連の機械を扱っている荏原製作所の創業者である畠山一清が集めた品々を展示している施設で、茶道具の名品が集まっていることで知られてい…

聖徳太子及び天台高僧像 一乗寺

「最澄と天台宗のすべて」展は9カ月をかけて東京・九州・京都の国立博物館で巡回する。その嚆矢は東京国立博物館が勤めるのが相応しい。なぜならば、同館が建つ上野の大地は寛永寺があった場所で、東京の天台宗の聖地だからだ。なにせ山号は東叡山、つまり…

仏涅槃図 金剛峯寺

仏涅槃図は高野山の名宝展、ラストを飾るにふさわしい作品だ。 入滅した釈迦を囲む人々(神々)に加えて、神獣たちも悲しみ悶える図は去る者が如何に慕われているかが一目で分かる。3月15日に各寺院で行われる涅槃会では涅槃図が所狭しと講堂に掛か画られ…

勤操僧正像 普門院

高野山霊宝館開館100周年記念の展示会「高野山の名宝」は第4期の最終期となった。これまで高野山の名宝の数々、珠玉の彫刻を期間を通して展示してきた。その最後となる。すでに葉は赤く染まっているものがちらほらあり、高野山の短い秋がすぐそこまで来てい…

本堂 十輪院

東大寺や興福寺からは少し離れた場所のある奈良町。古民家が残っていたり、寺院があったり、古風な街並みにおしゃれなカフェが点在している人気スポットである。この付近には国宝を3つ抱えている元興寺があり、広い境内を有している。その別院だった十輪院は…

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。