国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

観た

【川崎美】宮女図

神戸市立博物館で開催している「よみあげる川崎美術館」の後半に行ってきた。 川崎美術館は明治から戦前にかけて形成された川崎財閥の創業者・川崎正蔵が手掛けた招待者のみが見ることが出来た施設だ。ただ、昭和恐慌のあおりを受けて美術品は散逸してしまっ…

後二条殿記 陽明文庫

新選組展で賑わう京都文化博物館では常設展で陽明文庫の名宝12を開催していた。新選組は見ずに陽明文庫だけを見に行ったが、ガラガラだったのが残念だった。 陽明文庫は五摂家の筆頭にあたる近衛家に伝来した史料を保存するために創られた。近衛家の遠祖にあ…

【仏法東帰】金光明最勝王経 奈良国立博物館

大徳寺から北大路バスタターミナルまでの便は頻繁に出ている。北大路駅すぐには大谷大学があり、博物館では仏法東帰というテーマで展示会を行っていた。 大学の博物館は独立した建物として大々的に構えるものも増えているが、大谷大学は構内の施設内に置いて…

方丈 大徳寺

大徳寺が長期の改修修理に入ったのが2年前。解体が概ね終了したことから、一般公開が無料で行われた。 普段は中にすら入ることが難しい大徳寺方丈。特別公開の時と曝涼展(10月第二日曜日)ぐらいでしか入ることはできない。しかも、お庭に出ることはでき…

【茶の湯】桃鳩図 伝徽宗筆

今年の秋は例年に比べて早く訪れている。残暑があっさりと終わり、観光には快適な良い天気が続いている。京都にも観光客が戻りつつあり、本格的な紅葉シーズンにはコロナ前の賑わいに戻りそうだ。 さて、文化の日を挟んだ週は、博物館や美術館でいろいろなイ…

木簡 平城京跡

大津市歴史博物館で壬申の乱展を見た。壬申の乱の後に遷都した都が平城京で、その痕跡を再確認したくて、平城京跡資料館に行った。 ここはその名の通り、平城京跡に建つ資料館。跡地からは木簡や当時使用していた食器などが大量に見つかった。幸か不幸か、平…

【中国古典名品展】欧陽文忠公集宋版 天理図書館

欧陽文忠公集は欧陽脩の一連の作品を南宋の周必大がまとめたもの。欧陽脩は唐宋八大家の一人に数えられ、同じく唐宋八大家の一人である蘇軾を見出した。 天理大学付属図書館が所有する欧陽文忠公集は歴史的な発見につながった。欧陽文忠公集の初期刷りは天理…

【中国古典名品展】劉夢得文集宋版 天理図書館

中国の古典書と言えば漢詩で、学生時代に悪戦苦闘した苦い記憶しかない。唐時代から科挙に受かれば官吏となれるようになった。そこで、官吏としての優秀さは仕事ができるだけでなく、嗜みとして遊興も一流が求められるようになった。官僚文人として書画や音…

【中国古典名品展】南海寄帰内法伝 天理図書館

大学で国宝を所有しているところはそれほど多くない。東京大学が島津家文書、早稲田大学はつい最近公開があった礼記子本疏義と玉篇、東京芸術大学にも絵因果経と観世音寺資材帳、慶應義塾大学の秋草文壺は東博で頻繁に展示されている。地方では東北大学が類…

後宇多法皇宸翰東寺興隆条々事書御添状 東寺

東寺宝物館の2022年秋の特別展示会のテーマは大河ドラマに引っかけた「鎌倉時代の東寺– 弘法大師信仰の成立 –」であった。鎌倉と京を結ぶ糸が大師信仰にあるというより、後嵯峨天皇の政治に対する執着があればこそ、大師に結び付いたと思える。 鎌倉幕府…

智証大師坐像(中尊大師)

大師の忌日に当たる10月29日に行われる智証大師御祥忌法要に行ってみた。2年前のコロナ禍で初めていったが、声明が寺内に響き渡る厳かな感じが印象に残っていた。 今回は参加者も多く。檀家さんが周りを囲んで、お経が読まれる。10時から開始される法…

【壬申の乱】崇福寺塔心礎納置品 近江神宮

日本史の教科書に出てくる初めての乱が壬申の乱だった。大化の改新(いまは乙巳の変というそうだ)とともに、1学期のテスト範囲で必死に覚えた記憶がある。鮮明に記憶する名称の展示会だったので、行くことに躊躇しなかった。詰め込み教育が役に立った瞬間…

曜変天目(稲葉天目) 静嘉堂文庫

響きあう曜変天目。 国宝の曜変天目は公開がどこかであれば、それに呼応して別の曜変天目も展示されることが多い。 今年4月に藤田美術館がリニューアルオープンしたことを記念して、曜変天目が公開された。この秋には京都国立博物館で開催中の茶の湯展で龍…

源氏物語関屋澪標図屛風 俵屋宗達筆

第3室は入り口から見て左の部屋。金銀かがやく琳派の美と題した部屋となっていた。ここは少し広く、大きめの作品を陳列していた。尾形光琳・乾山兄弟の作品を初め、酒井抱一、鈴木其一、原羊遊斎が並び、本阿弥光悦の草木摺絵新古今集和歌巻が通期で展示さ…

禅機図断簡 智常禅師図 因陀羅筆

静嘉堂@丸の内の第2室は入り口からは対面となる。こちらは大陸から渡ってきた品々を展示。前期に訪れたので宋~元時代のものが中心だった。伝馬遠筆の風雨山水図や伝 夏珪筆の山水図が並ぶ中、伝牧谿の羅漢図がお気に入り。牧谿特有の薄墨を用いた背景は長…

倭漢朗詠抄 太田切 静嘉堂文庫美術館

世田谷にある静嘉堂文庫美術館の品々が東京駅からほど近い場所で観ることがようになった。場所は丸の内の明治生命館で、その名も静嘉堂@丸の内。三菱1号館美術館は道路を挟んですぐの区画にあり、三菱系美術館のコラボ企画が期待できそうだ。 さて、丸の内…

【東博150年】梨地螺鈿金装飾剣

町田久成が書いた「博物局」 第1会場の鑑賞を終えて、ミュージアムショップブレイク。特別展ではオリジナルグッツが大量に販売されるので、買い物客でごった返すことが多い。その対策として一人1回の購入のみに限定にすることで混雑回避していた。しかし、…

【東博150年】舟橋蒔絵硯箱 本阿弥光悦作

法隆寺献納宝物、考古、漆工のコーナーは中心に漆器、周りを囲むように法隆寺献納宝物と考古の国宝たちが並ぶ。ただ、漆器を展示する空間を演出するためか、大きな柱や幕などで仕切りがあり、全体的に見学できるスペースが狭くなっており、混雑していた。 法…

【東博150年】古今和歌集 (元永本) 上帖

NHKでは「東京国立博物館のすべて」に合わせた番組が矢継ぎ早に放送されている。BSプレミアムでの開幕直前の会場での内覧生中継を皮切りに、英雄たちの選択、歴史探偵、日曜美術館と切り口を変えて紹介した。そして今後は、チコちゃんに叱られる!で取り上げ…

【東博150年】平治物語絵巻 六波羅行幸絵巻

東博150年記念展第Ⅰ期の一番人気は平治物語絵巻だった。第1会場から次へとつなぐスペースに陳列していた。長めに展示してあったがどこも見物の列が途切れることがなかった。逆に普段は人気の高い雪舟作品が端へと追いやられ、注目を浴びていないのが新鮮だ…

【茶の湯】曜変天目 龍光院

京博で開催中の茶の湯展の最初の2週間。龍光院所蔵の曜変天目がお目見えしていた。以前、藤田美術館の学芸員が「国宝の曜変天目は公開がなぜか近接した時期になることが多い」と言っていたが、まさにその通りとなっている。4月にリニューアルオープンした…

【東博150年】鷹見泉石像 渡辺華山筆

待ちに待った東京国立博物館150周年記念展示会「国宝 東京国立博物館のすべて」が開幕。テンションマックスにて馳せ参じた。その陰でデジカメの設定確認を忘れてブレブレの写真となった。 入場は時間予約制なのだが、入る時間の指定だけなので昼前の入…

【茶の湯】大井戸茶碗 銘喜左衛門 孤蓬庵

メインビジュアルにもなっている茶碗、銘喜左衛門・大井戸茶碗は大徳寺の塔頭寺院である孤蓬庵が所蔵している。ちょうどこの数カ月前に特別公開をしていたので訪れたばかり。その時にはさすがに茶碗は見ることができなかった。 孤蓬庵は小堀遠州が自身のため…

【茶の湯】虚堂智愚墨蹟 法語 

東博の150周年記念展示会とほぼ同時期に、京博では茶の湯展を開催している。千利休の生誕500年を祝う企画で、国宝・重文クラスがこれでもかと展示している。 茶の湯展の前期には150周年記念展を控えている東博所有の国宝が登場していた。虚堂智愚墨蹟の法語…

短刀 銘来国俊 熱田神宮

JR東海道線の名古屋駅や金山駅周辺はビルが立ち並び都会に来たと感じるが、次の熱田駅に降りると下町感が漂う。熱田神宮の参拝客用に出来た駅だが、参道商店街には昭和が色濃く残っている。一方で、名鉄の神宮前駅の駅ビルは取り壊し中。綺麗な施設が出来上…

【名物】短刀 無銘正宗 名物庖丁正宗 徳川美術館

徳川美術館の「名物―由緒正しき宝物―」には刀剣女子と思われる人々が多く来場していた。男女比では1:9ぐらいの割合で、改めて根強い人気を確認できた。 名物に展示されている国宝は刀剣ばかり。その中でも個人的に好きな刀である庖丁正宗が出品されていた。…

【名物】太刀 銘長光 名物津田遠江長光 徳川美術館

尾張徳川家の名品を中核にしてできた徳川美術館。すべてが名品の数々だが、その中でも個々に二つ名がついている「名物」を集めた展示会となっている。 名物は歴史に裏打ちされた名や、持主に由来する名、姿から取った名などがある。名物・津田遠江長光は長船…

太刀 銘 正恒 徳川美術館

徳川美術館では名物と題して、展示会を開催している。国宝刀が数点出ていたので、見に行くことにした。 まず、名品コレクションの展示室では国宝の正恒を展示。古備前を代表する名工で、鎌倉初期の作品。暴れん坊将軍でお馴染み8代吉宗が将軍職を退いた際、…

【博覧】飛雲閣 西本願寺

龍谷ミュージアムで開催中の博覧。お題だけ聞いても興味が沸きにくい展示会の企画だ。ただ、この展示会観覧でオプションツアーが申し込めたので、見に行くこととなった。 博覧は明治5年に国内初の本格的な博覧会が京都であった記録を紹介する企画展である。…

白楽茶碗 銘不二山 本阿弥光悦作

国宝の陶器は12個あり、すべて見るには龍光院の曜変天目が一番の難関だと思っていた。しかし、京博の国宝展、MIHOミュージアムの龍光院展、そして、10月に京博で開催される茶の湯展でも展示され、難攻不落どころか数年ごとに公開している。 その代わりで…

東博の国宝が2022年10月18日〜12月11日に開催。 150周年記念展のため、所有する国宝89件すべてを公開する。