国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

金銅八角燈籠 東大寺

大仏殿の正面に置かれている八角燈籠は、国宝であるにも関わらずあまり注目されない。高さが約4.6メートルと結構な大きさであり、大仏殿を正面に見ると必ず視線に入るにも関わらずである。それだけ、大仏殿の大きさが特異なのだろう。 八角燈籠の見どころは…

大仏殿 東大寺

ユネスコ世界遺産登録25周年記念の六社共通券で春日大社と興福寺は行った。残りをこの日に取っておいた。 法華堂から降りてきて大仏殿へ入る。久々の大仏殿だが、外国人旅行者がほとんどだった。写真で見る通り、圧倒的な大きさ。外国人受けする観光施設と…

良弁僧正坐像 東大寺

正倉院展が奈良国立博物館で開催された期間、法華堂で東大寺開山良弁僧正1250年御遠忌を記念して良弁僧正坐像が公開されていた。 良弁は東大寺の開山に尽力した人物で、巨大な寺院伽藍を建築するために資材を集めた場所にある石山寺の開山にも関わっている。…

唐門 西本願寺

京都モダン建築祭で龍谷大学大宮学舎が公開されていた。明治初期に建てられた講堂などが重要文化財の指定を受けている。龍谷大学のイメージは京阪電車の深草駅前(数年前に駅名が龍谷大前深草駅になった)で、校舎などに仏教的なイメージなかった。こちらの…

風信帖 東寺

真言宗立教開宗1200年記念として、教王護国寺(東寺)の宝物館では秋の特別公開はなかなか見ることが出来ない寺宝が出ている。前期は両界曼荼羅図で真言密教で欠かすことができないアイテムにして、東寺のものはその原型となる。 宗教都市となっていた平城京…

庫裏 妙法院

昨年は大徳寺の大改修現場を見に行ったが、今年は妙法院の大改修を見に行った。 春にも公開があったようだが、知らなかったので秋は絶対行こうと朝一番に並ぶ。10時開始予定だったが、早めに入れてもらうことができた。あくまでも工事現場なのでヘルメット…

史記集解 杏雨書屋

杏雨書屋が入る武田道修町ビルは元は武田薬品工業の本社ビルだった。武田薬品工業は1781年に道修町で薬種の仲買商を始めたが、1925年に武田長兵衞商店を設立して会社化した。その3年後の1928年に本社ビルとして現在の武田道修町ビルを完成させた。本社移転後…

説文解字木部残巻 杏雨書屋

杏雨書屋の国宝・重要文化財展示の中で、一番見ごたえのあったのものは説文解字木部残巻であった。巻物状のほとんどを開いて見せていた。この国宝は2019年冬に開催された顔真卿-王羲之を超えた名筆で展示されているのを見たことがある。その時は一部の公…

毛詩正義 杏雨書屋

大阪のど真ん中、北浜と船場の間にある道修町は薬に関わる企業の集積地となっている。塩野義製薬や小野薬品など昔ながらに本社を置いている企業もあれば、田辺三菱製薬や大日本住友製薬など合併によって社名は変われど、道修町発祥の流れから社屋を置く企業…

曜変天目 (稲葉天目) 静嘉堂文庫美術館

静嘉堂文庫美術館が静嘉堂@丸の内として明治生命館へ移って1周年を記念した展示会が開かれている。「二つの頂―宋磁と清朝官窯」と題して、中国史上で陶器の名品が数多く作られた2つの時期に(磁器だけに)スポットを当てた内容だった。 第一、第二展示室に…

小桜韋威鎧 兜 大袖付 菅田天神社

御嶽神社で平安末期の武士の名残りを見た後、河内源氏の源新羅三郎義光の時代のものを見に行く。 山梨県甲州市塩山にある菅田天神社の国宝・小桜韋威鎧は見る機会がとにかく不規則で短期間となっている。おまけに天候によっては公開が中止されるため非常にチ…

円文螺鈿鏡鞍 武蔵御嶽神社

武蔵御嶽神社の奥之院まで行くことは時間的に難しかった。そのため遠くから拝もうと山を臨むと紅葉で色づいた山肌(写真)が見えた。急に寒くなったが木々は敏感に反応していた。 さて、宝物殿の続き、2階に国宝の赤糸威鎧 兜・大袖付が中央にあったが、階…

赤糸威鎧 兜・大袖付 武蔵御嶽神社

2023年10月22日(日)9時半から11時にかけて山梨県の菅田天神社で小桜韋威鎧が公開されると知った。その前日、21日に中央線の高尾ー八王子間が夜にグリーン車導入に伴う線路切替工事が行われるとのアナウンスがあった。もしも、工事がうまくいかず山梨ま…

遺偈 清拙正澄筆 常盤山文庫

やまと絵展を見た後、東洋館へ行く。こちらの8室では創立80周年を記念した常盤山文庫の名宝展が開催されていた。前後期で入れ替えがあり、常盤山文庫の国宝・重文クラスを惜しげもなく展示していた。そして、そのすべてが撮影OK。なかなかない機会だが、見た…

【やまと絵】観楓図屏風 狩野秀頼筆 東京国立博物館

やまと絵展では受け継がれる王朝の美と副題がついている。武士政権の王位(厳密に言うと征夷大将軍職)が変遷するなかで、鎌倉期のマッチョな彫刻や室町期の水墨画など流行は変われど、王道絵画はやまと絵であった。戦国時代の下剋上では王道への憧れから、…

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。