国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

源氏物語絵巻 徳川美術館

国宝の源氏物語絵巻が巻物となって蘇った。徳川美術館所蔵の国宝・源氏物語絵巻は断簡されて木枠にはめられて保管されていた。当時の保管方法としてはベストな方法だったかもしれないが、時代を経て傷みが目立つようになったことから修繕することとなり、そ…

【きのくにの名品】古神宝類 熊野速玉大社

きのくにの名品で絢爛豪華な展示物は熊野速玉大社の古神宝類である。一括で国宝指定を受けているため、単品や数点での展示はよく見かけるが、これだけの点数を一度に展示することはあまりない。織物や工芸品、箱や扇、鏡などがあり、そのどれもが丁寧に作ら…

【きのくにの名品】人物画象鏡 隅田八幡神社

きのくにの名品展は出展されている点数が多いため、普段は常設展示をしているコーナーにも展示が波及していた。時系列に並べられた展示は荘園などの年貢の文書や田畑を検地した地図など、貴族や寺社が領地化すた証明ための中世の資料が展示してあった。 その…

【きのくにの名品】銀銅蛭巻太刀拵 丹生都比売神社

和歌山県は江戸時代は紀州藩で徳川家が直接支配していた。水戸・尾張と並ぶ御三家で、暴れん坊将軍でお馴染み、徳川吉宗を輩出した。県立博物館の前には馬に乗った銅像があり、テレビドラマのオープニングさながらの躍動感ある像に仕上がっている。 名品展で…

【きのくにの名品】熊野速玉大神坐像・夫須美大神坐像・国常立命坐像・家津御子大神坐像 熊野速玉大社

和歌山では文化祭りが絶賛開催されている。その催し物に合わせて、和歌山県立博物館できのくの名品展が企画されていたので、見に行った。 紀州は全国6位の国宝保有県である。県内に高野山があることが大きい。しかし、霊宝館100周年記念で大半の国宝が登場…

千手観音像 道成寺

妙満寺から期間限定で道成寺へ里帰りを果たした鐘 道成寺は歌舞伎などの演目でお馴染みの寺。嫉妬にかられた清姫が安珍を道明寺へ追い詰めた。男が身を隠すために鐘の中に身を潜めた。鐘の中に男がいると気づいた姫が龍になって蒸し焼きにしたとの伝説が有名…

清水寺 本堂

国宝建築物で集客力ランキングトップ2は東大寺大仏殿と清水寺本堂だろう。なにせ建物の大きさはトップクラスで、古都を代表するにふさわしい風格がある。さらに、修学旅行の定番となっていることから、集めずして集まる仕組みになっている。むしろ、ここ数…

尺牘 大慧宗杲筆 畠山記念館

畠山の名品展に出ている後期の国宝は2点。見たかった牧谿作を堪能して、1階・一番奥の部屋に大慧宗杲筆の墨蹟が展示していた。 大慧宗杲は中国・宋時代の臨済宗の僧侶。師から示された公案を解いて悟りに到るという看話禅を推奨した。黙々と坐す座禅により…

東博150周年

2022年、東京国立博物館は創立150周年となる。それを記念したイベントを年度内通じて行うと発表があった。中でも10月18日~12月11日まで開催予定の「国宝 東京国立博物館のすべて」では同館所有の国宝89件がすべて(展示替えあり)展示さ…

煙寺晩鐘図 伝牧谿筆 畠山記念館

11月に入り、楽しみにしていた京博で開催中・畠山記念館の後期に突入。早速、見に行く。 例年だと10月いっぱいぐらい夏日が続くのだが、急に寒くなり数年ぶりの長い秋を楽しめている。京博も秋モードへ衣替え。考える人も紅葉と明治古都館のレンガ色が背…

興福寺 五重塔

薬師寺東塔の改修工事が終わったのがついこの前だったが、今度は興福寺五重塔が改修工事に入る。その前に秋と来春に内部公開を実施するので見に行くことにした。 五重塔自体は外側から何度となく見ていたが、内部に入るのは初めて。心柱を中心に四方に三尊形…

金剛輪寺 本堂

山腹に建てられたお寺。入り口から軽い山登りをしないと本堂にはたどり着かない。山城的な要素があるため、山門と本堂の距離があまりないため、写真のようなアングルになってしまった。 本堂までの道中、道の端々に地蔵が建てられていた。風車を持った地蔵は…

西明寺 三重塔

西明寺のある場所は琵琶湖の北東。琵琶湖を中心とすると比叡山と対角線上にある。すぐそばには鈴鹿山脈があり、近江と濃尾地域と接する境目にあたる。地政学的に見るととても重要な位置となる。北陸や美濃・尾張から京へ進行する時には一番最初の入り口とな…

西明寺 本堂

天台宗は最澄の遠忌1200年記念で盛り上がるなか、昨年の湖南三山の制覇に続いて、今年は湖東三山制覇を実施した。 そもそも湖東の天台宗派の寺院を集めて湖東五山として古くから信仰を集めていた。廃寺などで三山となり、人気にあやかった形で湖南三山が16…

金銅獅子唐草文鉢 護国之寺

護国之寺の金銅獅子唐草文鉢はテーマが合えば岐阜市歴史博物館で展示されることがある。今回、美濃の僧・栄叡と鑑真和上に関係する品々を集めた展示会ということで、お鉢が回って来た。 凝然国師の遠忌700年を記念して京博で行われた鑑真和上展では鑑真の教…

銅像釈迦如来倚像 深大寺

東博での最澄と天台宗のすべて展の最後コーナーにしてインパクトが最もあったは深大寺の彫像である。 国宝の釈迦如来倚像は以前、現地まで見に行った。東京都内とは言いつつも郊外にある寺院で電車の駅前とは遠く離れていることから再開発とは無縁ののんびり…

離洛帖 藤原佐理筆 畠山記念館

畠山記念館の名品、前期ラストの作品は藤原佐理の離洛帖であった。 藤原佐理は草書の名人として平安の三蹟に数えられる。その佐理が都(京)から大宰府へ赴任する途中で書いた手紙が離洛帖である。京(洛)から離れた際に摂政・藤原道隆に赴任の挨拶を怠った…

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。