2022-12-01から1ヶ月間の記事一覧
2022年はアフターコロナのニューノーマルが博物館や美術館で確立された年となった。基本的には体温を測り、アルコール消毒をし、マスク着用で日常的な展示会の観覧が可能となった。それに、混みそうな展示会は完全予約制を取って万全な対策を講じて実施して…
根来寺の大塔はコロナ前から行きたかった国宝建築である。一度だけ訪れたことがあったが、建築物にさほど関心がなく、眺めただけだった。今回は建物内部もじっくり鑑賞した。 興味なく訪れた時は多宝塔があるぐらいに思っていたが、数々の多宝塔を見てきた経…
2022年、静嘉堂文庫や藤田美術館などが国宝を展示する施設をリニューアルした。とても見やすく、おしゃれな施設となって再開している。そして、今年にリニューアルされて気になっていた国宝を展示する施設を見に行くことにした。 敦賀湾沿いにある常宮神社は…
昭和のテレビでは三蔵法師が主人公の西遊記が番組として放送されていることがよくあった。平成になると西遊記のフォーマットを利用したものが作られ、令和の時代にはほぼ見なくなった。シルクロードブームに呼応していると思っているので、玄奘三蔵ブームも…
両部大経感得図は密教の両界曼荼羅図で知られる大日経と金剛頂経が伝来した場面を描いた図である。もともとは奈良県天理市にあった内山永久寺にあったもので、明治時代に廃寺となって寺から流出した。 大きさ的には屏風ぐらい。寺では須弥壇の建具であったも…
源氏物語の作者である紫式部は、藤原道長の要請で宮中に上がった。その1008年秋から1010年正月までの、宮中の様子を中心に書いた日記と手紙が残っている。それらを絵と詞書に書きあげたものが紫式部日記絵詞である。 藤田美術館蔵のものは1917年まで館林藩秋…
Ⅰ期で撮影した見返り美人(手振れしてます) 「国宝 東京国立博物館のすべて」はアンコールに応える形で1週間の延長を経て、無事に終了した。おそらくは、今年の展示会では最多級の入場者を記録しているだろう。 さて、振り返りではないが、刀剣の間につ…
リニューアルオープン以来、久々に藤田美術館を訪れた。ITを進めている同館では、電子決済はもちろん解説書もスマホのみで読むことができる仕様となっている。そういえば、美術館によく見るPR用のフライヤーやポスターも見かけなかった。ペーパレスな美術館…
数多ある大学で仏教系やキリスト教系はよく目にするが神道系はあまりない。明治政府が国家神道を推奨していたにもかかわらずである。具体的には2校しかなく、三重県伊勢市の皇學館大学と渋谷区にある國學院大學だけである。 渋谷区にある國學院大學の校舎地…
東京国立博物館開館150周年特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」は大好評につき、会期を1週間延長して、12月18日までの開催となった。会期延長に伴い、展示品は特別編成での公開となる。 特別編成の理由として、傷みやすい絵画などは公開日数に規…
東博150周年記念展も最終日。のはずが、急遽18日まで会期を特別に延長することが決定!!これも東博の所蔵品で固めた展示会だからできる粋な計らいである。 さて、所蔵国宝89件すべて見せるを目玉に、第2部では東博の起こりから、未来の国宝候補、寄贈…
東博150周年記念展の第二会場の刀剣の間は入れ替えなしの全期間展示だったので、入れ替えがあった国宝は第一会場にしかない。 漆工部門はすべて入れ替わった。片輪車蒔絵螺鈿手箱と八橋蒔絵螺鈿硯箱は三井記念美術館で開催していた大蒔絵展から続けて展示さ…
書の部屋では、書跡で人気ナンバー1の古今和歌集のみが全期間で展示されていた。その他はすべて入れ替わっていた。その中には京都帰りの圓悟克勤墨跡・印可状と虚堂痴愚墨跡法語もあった。 現存する最古の古琴の楽譜である碣石調幽蘭第五も後期のみの出品。…
東博150周年の展示会は大盛況。Ⅰ期に行ったとき以上に人があふれかえっていた。展示を見る中でボトルネックとなって混雑する場所が数か所あった。絵巻物の展示スペースはその一つであった。 後期の展示は地獄草紙と餓鬼草紙だった。奈良博にも同様のシリーズ…
東博開館150年を記念した展示会「国宝 東京国立博物館のすべて」の第Ⅳ期に行ってきた。後期なら第Ⅲ期へ行きたかったのが、日時予約が販売を開始した午前中にはほぼ完売となり、行くことが出来なかった。この反省を踏まえて、15日は朝から予約画面を開き…
神戸市立博物館で開催している「よみあげる川崎美術館」の後半に行ってきた。 川崎美術館は明治から戦前にかけて形成された川崎財閥の創業者・川崎正蔵が手掛けた招待者のみが見ることが出来た施設だ。ただ、昭和恐慌のあおりを受けて美術品は散逸してしまっ…