国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

中世絵画

花下遊楽図屏風 狩野長信筆 東京国立博物館 

京都の一番よい季節は桜の季節だ。秋の紅葉もよいが、京都の冬は底冷えするため、春になる喜びは一塩であるためだ。また、春は田植えが始まる前で、昔の人たちにとって秋の収穫時期に比べ余裕があった。浮かれまくった世相を屏風で楽しみたい。 レア ★★☆観た…

松に秋草図屏風 長谷川等伯筆 智積院

狩野永徳対長谷川等伯の国宝対決。結構の頻度で共演しているが、等伯は智積院のものが登場。東京なら松林図となるのだろう。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ 前期 tsumugu.yomiuri.co.jp

花鳥図襖・琴棋書画図襖 狩野永徳筆 聚光院

コロナで開催が遅れに遅れた京の冬の旅で訪れた聚光院に複製画があった。すべて寄託されたので、現地では観ることは困難となった(そもそも聚光院に入るのも困難だが)。一方で寄託されたことで博物館や美術館での展示機会が増えるメリットもある。雰囲気は…

山水図 雪舟筆

個人蔵の雪舟作品の国宝。個人とは言いつつ大原美術館(大原家当主)の理事長が所蔵している。雪舟没後に賛が書かれていることから、作成年で死去したことが確認できる重要な資料となっている。死ぬ間際に描かれたとは思えない作品である。 レア ★☆☆ 観たい …

天橋立図 雪舟筆 京都国立博物館

冬に岡山県立博物館で開催された雪舟と玉堂展では展示されなかった唯一の雪舟の国宝作品が天橋立図である。巨大な鳥観図はじっくり観たくなる作品のひとつ。現在でも使えそうなぐらい精密に描いている部分とデフォルメした部分が混在しているのも見どころの…

竹斎読書図 伝周文筆 東京国立博物館

京都・相国寺の画僧・周文が描いたとされる水墨画。周文は雪舟の師匠と言われており、寺院では周文作と伝わっているものも少なくない。夏珪や馬遠など南宋の画家の影響を受けた作風で、山水画を得意としている。南禅寺の禅僧が所有して6名の僧に賛を書かせ…

柴門新月図 玉畹梵芳等十七僧賛 藤田美術館

作られた年代がはっきりしている中では最古の詩画軸。序文に「応永十二年」(1405年)と書かれている。友へと宛てた寄せ書きで、600年前から風習があったことが分かる。禅僧には詩文の才能が必要だったようで、墨蹟とともに禅文化として楽しみたい作品で…

瓢鮎図 退蔵寺

京都で文化度が一番華やいだ時期は室町時代である。武家政権にはなったが、政治の中心が鎌倉から京へ戻り、緊張感のある様々な対立軸が蠢いた。南北朝や応仁の乱など、戦が行われた一方で、大陸文化を取り入れた東山文化を醸成して文化面では充実したじきで…

山水屏風 京博

なぜ京都が1200年も続く都になれたのか。その一つに嵯峨天皇時代に密教を積極的に受け入れたことがある。南都・奈良に対応する宗教勢力を作ることで、南都北嶺の対立軸を作り、それを仲裁する役割を担うことで貴族政治力が復活したためだ。その密教の儀式に…

風神雷神図屏風 俵屋宗達筆 建仁寺

京と言えば都会。田舎者が憧れる京文化のど真ん中が風神雷神図屏風である。絢爛豪華で他に真似することができない唯一無二の作品である。ただ、最近は琳派が展示会で持て囃されている展示機会が増えているのでレア度は少し下がっている。 レア ★★☆ 観たい ★★…

聚光院障壁画 聚光院

コロナ禍の緊急事態宣言を受けて、延期されていた京の冬の旅がようやく始まった。 本来の京の冬の旅は1月に始まり3月中旬で終わるところが多かったが、延期分を丸まるとまではいかないが4月初旬まで期間を伸ばして公開している。普段は公開していない寺院…

【雪舟と玉堂】四季山水図巻 雪舟等楊

]約16メートルある雪舟作・四季山水図巻。毛利博物館では毎年秋にすべてを開いて見ることができる。そして、岡山県立美術館でも巻物すべてを一気に見ることができた。 展覧会のメインビジュアルに使用されていることもあり、一番人気で見るために長い列が…

【雪舟と玉堂】破墨山水図 雪舟等楊

雪舟と玉堂展に出展している国宝の中で唯一、後期にしか見ることができないのが破墨山水図である。他の作品に比べて絵の上に書かれている賛の数が多い。数えで76歳の時に雪舟が書いた山水図に、京都五山の有名な詩僧6人の題詩が書かれており、雪舟の評価が…

【雪舟と玉堂】慧可断臂図 雪舟等楊

岡山県出身者には多士済々の文人墨客がいる。その中でも際立っているふたりを取り上げた展示会が岡山県立美術館で行われた。ひとりは雪舟、もう一人は浦上玉堂。浦上玉堂については息子の春琴・秋琴作品も多く展示していたので浦上家を取り上げたと言っても…

山水図 雪舟等楊筆

「虎は死して皮を留め 人は死して名を残す」 そして、画家は死して絵を残す。 雪舟筆の国宝・山水図は牧松周省と了庵桂悟による賛が添えられている。牧松が賛を寄せて、雪舟の死後に了庵が賛を加えたことが文面で分かり、その内容から絶筆作品となっている。…

四季山水図(山水長巻) 雪舟等楊筆

毛利博物館で秋に公開される雪舟の四季山水図。同館では16メートルのすべてを一度に見ることができる展示スペースを備えている。岡山県立美術館では一度に見せるのか、それとも期間で巻き直しによる展示にするのか、気になるところだ。 レア★☆☆ 観たい★☆☆

慧可断臂図 雪舟等楊筆 

山水画の大家である雪舟だが、人物を中心とした作品でも国宝がある。慧可断臂図は達磨大師に弟子入りを希望していた慧可がその志の度合いを示すため自ら左腕を切り落して入門が許された場面を描いている。 自ら腕を切り落す残酷な場面であるはずなのだが、雪…

秋冬山水図 雪舟等楊筆

雪舟と玉堂―ふたりの里帰りのもう一人の主役は雪舟である。その中で東博所有の秋冬山水図は2月中のみの期間限定の展示となっている。展示している季節とぴったり合う雰囲気の水墨画である。また、80年以上に渡って行方不明だった倣夏珪山水図が出品される。…

【源氏物語】源氏物語絵巻 橋姫

五島美術館での源氏物語展が延期になったことから、徳川美術館では「読み継がれた源氏物語」で橋姫を公開。五島の紫式部日記絵巻とともに夢の競演を果たした。 徳川美術館の展示で大々的にPRしていたのは絵巻物よりも初音の調度の修理後初公開だった。三代将…

【平安の書画】源氏物語絵巻 五島美術館

根津美術館の庭園も素晴らしいが、五島美術館の庭園も見る価値がある。多摩川流域の縁に造られた日本庭園は勾配がきつく、根津のような平面的な庭園とは趣が全く違う。庭園を構成する木々はツツジ、枝垂桜など、季節ごとに花を咲かせるが、上から下からと立…

【きもの】観楓図屛風 狩野秀頼筆

きもの展では実物の着物のほかに、きもの(人物も含む)が描かれているものも展示されている。 国宝では前期の最初の週のみ、大和文華館所蔵の婦女遊楽図屛風 (松浦屏風)を展示。こちらは、大和文華館にて鑑賞した。そして、後半は狩野秀頼筆の高雄観楓図…

【大和文華館】婦女遊楽図屏風 (松浦屏風)

大和文華館のコレクションの歩み展の開催期間が1と2で入れ替わったことで、婦人遊楽図屏風が東京から急いで帰ってくることとなった。 予定していた展示スケジュールではコレクション展Ⅰが終わった後、東博のきもの展に出展する運びだった。それが、きもの展…

山水長巻 雪舟

作者が確実に分かっている国宝絵画の中で、6点も指定を受けているのが雪舟の作品である。水墨画界の巨匠にして、個性的が詰まっている。 水墨画の原点である中国に留学。その後、山口を小京都へと変貌させた大内家をパトロンとして作品を作り続けた。その傑…

伝源頼朝像

日本絵画の肖像画部門があれば、間違いなくナンバーワンの作品は伝源頼朝像である。髪の毛一本に至るまでの緻密な描写と、迫力ある大きさは掛け軸状の肖像画の多い日本画において他を圧倒している。ヨーロッパの肖像画に比べても、背景の派手さでは負けてし…

風俗図 彦根市

彦根藩は戦国武将の中で屈指の猛者と言われる井伊直政が初代である。徳川四天王の中で一番若かく、最年長の酒井忠次とは30歳以上の年の差があった。 徳川家康は三方ヶ原の戦いで武田信玄に完膚なきまでに敗北した。のちに武田勝頼の代になり、織田信長の軍勢…

聖徳太子絵伝 秦致貞筆

正倉院展に合わせて法隆寺宝物館では聖徳太子絵伝を展示していた。絵伝は壁面ぐらいの大きさに各場面を混ぜ込んで描いている。ちょうど日本の絵巻物の時間軸を平面に展開したような形である。 10面で聖徳太子の人生すべてを描いているので、生青壮老死のハ…

山水屏風 神護寺

住友財団修復助成30周年を記念した展示会が全国3地域、4カ所で行われている。修復事業の発表展示はたまに見かけるが、展示が東京・京都・九州と全国に分かれて開かれるのは聞いたことがない。21世紀に入って金融機関の合併が相次ぎ、それに付随する産…

北野天神縁起絵巻(承久本) 北野天満宮

石川県立歴史博物館は石川県立美術館を出て右手奥に見えるレンガ造りの建物にある。歩いて数分の距離で、その途中で絶賛建設工事中の建物がある。そこには国立近代美術館工芸館が来年移転する予定だ。伝統工芸の街・金沢にふさわしい取り合わせである。(駅…

【京都名品展】花鳥図襖 狩野永徳

大徳寺の塔頭寺院、聚光院にある襖絵。数年前に聚光院で狩野永徳筆の福間絵を公開したことがある。寺院自体の公開もほとんどない中で、すべて本物をはめ込んだもので、当分見ることができない企画だった。 そんな特別な公開イベントではなく、襖絵のみの公開…

周茂叔愛蓮図 狩野正信筆

九博は新しく出来た博物館のため、国宝の所有数がほかの国立博物館に比べて少ない。所有しているのは3つ。太刀 銘来国光が東博、栄花物語が文化庁からそれぞれ所有を移管。そして、目玉となる作品として個人蔵だった周茂叔愛蓮図 狩野正信筆を購入した。 狩…

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。