国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

彫刻

金剛力士立像 東大寺

興福寺で康慶作を見たからにはその後に作られた鎌倉彫刻最高傑作を見ないわけにはいかない。 東大寺の南大門を守護する金剛力士立像は運慶と快慶の作品である。リアルを超えた超リアルで、これまでの仏さまにはなかった筋骨隆々の武人タイプに作られている。…

不空羂索観音菩薩像 興福寺

興福寺 南円堂 10月17日、興福寺の南円堂は年に1回この日のみ御開帳される。2020年10月17日は土曜日であったため、結構な人出が想像できた。そして、コロナの影響で入場規制がかかるのと、法要の12時~14時が入場規制されるという、拝観するに…

木造弘法大師坐像 康勝作 東寺

縁日は人々とご本尊との縁を結ぶ大切な日である。大きな寺院では縁日に市をたてて、お参りに来た参拝者たちの目を楽しませている。東寺の縁日は21日で、多くの露店が並ぶはずだが、コロナの影響で中止。露店がないので、少し寂しいかと思いきや、縁を求める…

木造阿弥陀如来坐像 法界寺

京都市の南のはずれ、宇治へ行く途中にある六地蔵駅からバスで十数分。法界寺は親鸞聖人誕生の地として知られている日野にある。この地は日野家の領地で、鴨長明の住処に選んだ地であった。 日野家は摂関政治により隆盛を極めた藤原北家の一族。その流れを受…

阿弥陀如来坐像 仁和寺

仁和寺の霊宝館と言えば仁和寺初代の阿弥陀如来坐像を見ずして帰れない。2代目が金堂に祀られてからご隠居となり、こちらに移った阿弥陀如来像。毎日の御勤めを眼前で見続けるには文化財的に耐えられないこともあり移られたが、輝きはまだまだ健在。 霊宝館…

薬師如来坐像 仁和寺

疫病退散は国家課題で、解決するための原因が分からなかった昔の人は、仏に祈ることしかできなかった。国家鎮守の寺として多くの寺院が建てられているが、仁和寺もその一つである。 タイミングがよかったのか分からないが、2020年の春・夏・秋と、仁和寺…

渡海文殊群像 安倍文殊院

2014年に東博で行われた国宝展で、目玉展示のひとつであった渡海文殊群像の善財童子立像・仏陀波利立像は安倍文殊院に鎮座している。といっても本当は文殊菩薩の御付きなので、東征の下見に行ったということだろう。 釈迦三尊像では普賢菩薩とともに釈迦如来…

十一面観音菩薩立像 聖林寺

昨年のゴールデンウィークは天皇陛下の即位に伴う祝日などが重なり長期の連休となった。日本全体がお祝いムードだった昨年から一変、今年はがコロナ自粛でどこにも出かけることができない。なので、連休明けに開催されるであろう展示会出品の国宝をピックア…

廬舎那仏像 東大寺

奈良時代から続く国家安寧の法要。まさかネットで誰でも生で見ることができる時代がこんなに早く来るとは思っていなかった。 東大寺の廬舎那仏に疫病退散を祈念する法要は書物では知っていたし、東大寺で事あるごとに法要が行われていたことも分かっていた。…

木造二十八部衆立像のうち 婆藪仙人 妙法院 (三十三間堂)

婆藪仙人は二十八部衆の中で一番人に近い。単なるおじいちゃんと言ってもよいフォルムである。三十三間堂の二十八部衆は千体千手観音の圧倒的な物量と両端の風神雷神の迫力により見た記憶があまりない。その中で、一番人に近い婆藪仙人はインパクトが非常に…

木造梵天坐像 教王護国寺

京への入り口を守る寺院は東寺と西寺である。西寺は今は見る影もないが、東寺は平安時代から今日まで京を守護し続けている。ただ、鉄路は東寺の北に駅を作ったため、現在の感覚では東寺は京都の入り口にあるとは想像しにくい。(出口のイメージある) おそら…

兜跋毘沙門天立像 東寺

特別展の毘沙門天は東新館と西新館の1室のみで開催。37件の出品なので新館全てを使うことができないのは仕方がない。西新館の残りスペースでは東大寺の冬の風物詩で奈良博の展示も同時期の風物詩となっているお水取りの企画展となっている。ここまではまだ…

毘沙門天立像 善賦師童子・吉祥天立像 鞍馬寺

世紀の祭典、毘沙門祭が始まった。奈良国立博物館の東新館と西新館の1室での開催で、37件とやや少数の展示となっている。ただ、中にユニット参加もある。その一つが今回の絶対的センター、鞍馬寺の毘沙門天立像である。 鞍馬寺のものは東新館の中央にあり、…

観音菩薩立像(百済観音像) 法隆寺

昨年の春は改元で大盛り上がりだった。美術館や博物館の展示はお祝いするが如き豪華なラインナップが多かった。とくに東博は平成の10年単位で御物を公開してきた実績から、三の丸尚蔵館所有の名品と国宝・重文クラスの夢のコラボレーションが実現した。 さ…

毘沙門天・吉祥天・善膩師童子立像 鞍馬寺

ドキッ毘沙門だらけ(一部眷属である尼藍婆・毘藍婆)の展示会が奈良博で行われる。非常にピンポイントな展示内容だが、昨今の仏像ブームに四天王ひとりだけの単独展は受け入れられるのだろうか。このザ・ビシャモンが成功したら、四天王の特別展も企画でき…

釈迦如来坐像 蟹満寺

JR奈良線の棚倉駅から徒歩で20分。大きな一戸建てと田んぼ、線路や川を渡った先に国宝を所有する蟹満寺がある。蟹満寺は木津川の支河沿いにあるので船が往来していた時代には好立地だったのだろう。今昔物語に出てくる蟹の恩返し縁起で有名なお寺で、堂内…

薬師如来立像 元興寺

奈良国立博物館の旧館は仏像館として彫刻の数々が展示されている。半分以上は同じものが並んでいるが、調査や修繕が終わったものを入れ替える形で展示が変わっている。 元興寺の薬師如来立像は年末から登場した国宝彫刻である。お笑いトム・ブラウンのボケ、…

木造無著・世親立像 興福寺

南円堂の特別公開に合わせて北円堂も同時公開していたので、合わせて拝観した。 運慶展で多くのファンを獲得したからか、堂内は熱心に観る人が多かった。望遠鏡や単眼鏡などでじっくり観る人もチラホラおり、参拝というよりは美術鑑賞の様相を呈していた。 …

木造弥勒仏座像 東大寺

東大寺ミュージアムの絶対的エースである誕生釈迦仏立像が大英博物館での展示で不在となっている。その合間を縫って展示されているのが、東大寺の裏番長、木造弥勒仏座像だ。 横長の顔に切れ長の目、立憲民主の枝野幸男を超える福耳が相まって、忘れがたい独…

木造不空羂索観音菩薩坐像 興福寺南円堂

毎年10月17日の1日だけ見学できる興福寺南円堂。今年は西国三十三ヶ所参り1300年と天皇即位を記念して11月10日まで見ることができる。 国宝で1日限りの御開帳は珍しくないが、それらの安置場所は同日以外人通りが少ない。しかし、この南円堂に…

普賢菩薩騎象像 大倉集古館

大倉集古館の目玉展示は普賢菩薩騎象像である。平安後期の作品で、普賢菩薩の彫刻で唯一の国宝。また、寺社以外(臼杵市が磨崖仏を管理)で国宝彫刻を所有(寄託は除く)する唯一の私的博物館でもある。 彫刻に関して宗教関係以外に国宝指定はなく、ご朱印ブ…

【京博名品展】五智如来坐像 安祥寺

ここ2年ほど京博に鎮座している安祥寺の五智如来像。この間に国宝へと昇格し、一部は新国宝指定のお披露目で東博まで出張展示。晴れで京博で5体そろい踏みの展示となった。令和最初の国宝指定の彫刻だが、すでに別の国宝指定も誕生しており、新鮮味はない。…

【京博名品展】四天王像のうち多聞天立像 浄瑠璃寺

1階へと移るとまずは彫刻ゾーンへ。そこには浄瑠璃寺の四天王像がある。 浄瑠璃寺は木造阿弥陀如来坐像9体が有名。観無量寿経の教えにある九品往生を基づき、平安時代中期の藤原家全盛期には様々なお寺に座像が寄進されたようだ。ところが応仁の乱を筆頭に…

五智如来坐像 安祥寺

京都国立博物館に昨年から展示されている安祥寺の五智如来坐像が文化庁から平成最後の国宝指定の答申を受けた。それの前に同じ場所に鎮座していた金剛寺の大日三尊も国宝になったので、1階の彫刻展示コーナーは国宝候補お披露目の間と言ってもよいかもしれ…

木造聖徳太子・山背王・殖栗王・卒末呂王・恵慈法師坐像 5躯 法隆寺

法隆寺駅 法隆寺は国宝建築物保有数ナンバー1、国宝指定の彫刻保有数もかなりの数である。(三十三間堂の千体や平等院の供養菩薩など体数だと見劣りするが)。境内は国宝だらけの寺院である。 国宝の彫刻はすべてが建物内で保管している。なので、入場して…

【平成指定】木造千手観音立像 三十三間堂

彫刻仏像分野で千体も一度に指定した珍しい国宝。平成に入り、調査、修理が行われた。そこで多くの発見があったことが指定に繋がった。 しかし、それを待つまでもなく、同時にあれだけの仏像を作り、現代まで残っている時点で国宝でもよかったかもしれない。…

【平成指定】木造叡尊坐像 善春作 西大寺

近代的な都市を計画すると統制のとれた碁盤目状に整備することが多い。その方が効率的に都市計画が実行できるためだ。京都はその代表例である。 碁盤目状の配置は左右対称となるので、寺院を配置する時は東西対で作る。京都の東寺は現在も広い伽藍が残ってい…

【平成指定】深大寺 銅像釈迦如来像

国宝の保有分布では東京都が多い。続くは京都、奈良になるがともに都が長くあった土地で、それゆえに多いのだろう。東京にある国宝の多くは東博や文化庁などの官公庁保有物が含まれることや、首都となった明治以降に地方の有力者が移り住んで持ち込まれたも…

【平成指定】 木造薬師如来坐像 仁和寺

年末年始、「平成最後」というフレーズをよく聞いた。 そこで、平成に指定された国宝が気になったので、ピックアップしていく。 平成最初の国宝指定は仁和寺の木造薬師如来坐像だった。85年以来5年ぶりの国宝指定。仁和寺の秘仏として大切に守られてきたも…

薬師如来坐像 獅子窟寺

年始の1月1日から3日まで公開している国宝としては薬師寺の吉祥天像が有名である。そして、同時期に自由に見ることができる国宝として獅子窟寺の薬師如来坐像がある。予約を入れれば誰でも見ることができるが、せっかく開放しているのだから、見に行くほ…

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。