国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

阿吽像 村上隆

原則として国宝のみを取り上げたサイト運営をしているが、国宝を観てきたから感動できた展示会に出会えた。 京都市京セラ美術館で開催中の「村上隆 もののけ 京都」展である。 展示会は入場料がかかるや鑑賞する時間がないという人は京都市京セラ美術館の訪…

三重県宝塚一号墳出土埴輪 松阪市

2024年秋の東博の特別展はずばり「はにわ」。東博150年展でもはにわの周りには人の波が途切れることがなかった。古墳ブームとともに、はにわブームを予感させる特別展の展示内容に新たな国宝が加わるかもしれない。 松阪市が所蔵する三重県宝塚一号墳出土埴…

木造六観音菩薩像、木造地蔵菩薩立 大報恩寺

2018年秋に東京国立博物館で行われた「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」にも出品されていた肥後定慶作・木造六観音菩薩像(6軀)、木造地蔵菩薩立(1軀)と国宝附として六観音像内納入経を一括で国宝指定となる。 大報恩寺の霊宝殿には、国宝指定を受け…

多賀城碑 文化庁

昨年5月に「東日本大震災復興祈念悠久の絆奈良・東北のみほとけ展」を見に東北歴史博物館へ初めて行った。博物館は駅から最初に見える建物でかなりの近さ。周りは公園となっていて、自然豊かな環境であった。時間が余りなかったこともあり、散策することは…

和漢朗詠集 (雲紙) 皇居三の丸尚蔵館収蔵

皇居三の丸尚蔵館収蔵館ではリニューアルオープンを記念した展示会を4期に分けて開催している。その3期目が開催中だが、そこで出品されている和漢朗詠集 (雲紙)が重要文化財指定とともに国宝の指定となる答申がでた。 shozokan.nich.go.jp 和漢朗詠集は藤…

金峯山経塚出土紺紙金字経 金峯山寺、金峯神社

3月15日、文化審議会が6件の美術工芸品を国宝に登録することを文部科学大臣に答申した。 www.bunka.go.jp 官報に告示されて初めて指定となる。その6件を見ていきたい。(また、観たい国宝が増える) まずはタイムリーな文化財。金峯山寺や金峯神社で見つ…

太刀 銘正恒 文化庁

京都のイメージは平安時代の雅な雰囲気で、京博の展示でも煌びやかなものの展示がよくある。今回も円山応挙の企画展示があり、目の保養になった。東博で開催されたやまと絵の豪華さをぜひ京博視点で企画してほしい。 さて、国宝は備前・備中・備後の名刀の企…

金銅藤原道長経筒 金峯山経塚出土 金峯神社

京博では新春の企画展の後半戦が始まっていた。毎年恒例となりつつある雛人形の展示は旧家からの寄贈品が並ぶ雅な空間となっている。 3階で開催されている平安時代人の祈り―経塚と経筒―では展示替えが行われ、新たな国宝が展示されていた。金銅藤原道長経筒…

観音堂 孝恩寺

孝恩寺は大阪府の泉南の貝塚市ある。水間鉄道に乗って、終着駅の水間観音駅を降りて歩いてニ十分ぐらい行った住宅街にある。 道中、駅名にもなる水間寺を横切る。天台宗の別格本山の地位が示す通り、かなり立派なお堂や三重塔のある格式高いお寺である。そこ…

十便十宜図のうち 課農便・宜夏 池大雅・与謝蕪村筆 川端康成記念会

出光美術館が入る帝劇ビルが建て替え、再開発されることとなった。美術館は2025年をめどに一時休館となる。2024年春から秋にかけて、「出光美術館の軌跡 ここから、さきへ」と題して、同館所蔵の名品たちが惜しげもなく展示される予定だ。 その前に、202…

楼閣山水図屏風 池大雅筆 東京国立博物館

池大雅生誕300年を記念した展示会が出光美術館で行われていた。開催から15日間だけだが東博所有の国宝・楼閣山水図屏風を展示していたので、見に行った。 2018年春の京博特別展で天衣無縫の旅の画家として池大雅をピックアップした展示会を開催した。この…

金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅図 大長寿院

東博の国宝室では金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅図の第一幀・第四幀が掲げれれていた。遠くから見ると宝塔の絵だが、その絵がすべて文字によって構成されている。しかもそれが経典の写経となっているからビックリする。これをまじまじと見ていると六波羅蜜寺…

金銅迦陵頻伽文華鬘 中尊寺金色院

模造品です。 文化財の複製プロジェクトが特別展に合わせて公開される機会が目立つようになってきた。キヤノンの綴プロジェクトでは未来へ文化財を継承ため、撮影技術を活かして絵画分野の複製に力を入れている。劣化したものを再現する複製もあり、東大寺ミ…

紺紙金銀字一切経(中尊寺経) 中尊寺大長寿院

東博で開催されている中尊寺金色堂展は入り口からド派手な映像美が楽しめる。 入ってすぐに巨大スクリーンを建てて金色堂の映像を流していた。この映像が単なる動画ではなく、NHKが撮影して三次元に落とし込んだものを再構築した8Kデータ画像で、PR番組…

阿弥陀三尊像 地蔵菩薩立像 二天像 中尊寺金色院

昨年5月に訪れた平泉にある中尊寺。震災以前に訪問したことがあったが、その時は国宝に興味がなく、改めての訪問だった。観光客はそれほど多くなく、ゆったりと拝観することが出来た。もちろん、金色堂も参拝したが、お堂全体をガラス張りで囲う展示方式で…

蔦蒔絵唐櫃 厳島神社

本阿弥光悦の大宇宙と題して展示会だが、光悦という特異点は本阿弥家の下地(鑑定士としての基礎に加えて教養やネットワーク)があって形成できたことが分かる。この特異点で類稀なるプロデュース力を活かして形に変えることが出来たのが天才なのだろう。 天…

短刀 銘備州長船住長重甲戌

本阿彌家は今はどうなっているか。現在まで脈々と続いており共に人間国宝に認定された本阿彌日洲・光洲親子は刀剣研磨の分野の第一人者となっている。なので、美術館や博物館、寺社などで保管されている価値の高い文化財(国宝や重要文化財クラス)の刀剣の…

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。