屏風絵史上、最も有名な作品は俵屋宗達の風神雷神図屏風だろう。
風神と雷神の2人だけの空間に、浮遊感や対立構造、ユーモラスな表情までいろいろと詰め込んだ。空間美と神物描写の絶妙さから尾形光琳や鈴木其一が題材に選び、描いた傑作の原点である。
宗達自身、謎の多い人生で知られていない部分も多い。そのためか、明治時代には光琳よりも人気が低く、海外へ流出した作品が多くある。大正2年に開催された俵屋宗達記念会で一気にブレイクし、不動の人気となった。風神雷神図屏風は頻繁に展示されるものではないので、展示機会を見つけて何度も見たい作品である。
https://www.kyohaku.go.jp/jp/syuzou/meihin/kinsei/item10.html