興福寺の記念チケットの拝観場所は国宝館である。
国宝指定を受けている彫刻の1割以上、17件を保有する興福寺で、国宝館には8件が収蔵されている。仏頭、十大弟子立像、八部衆立像、板彫十二神将立像、金剛力士立像、天燈鬼・龍燈鬼立像、千手観音立像、法相六祖坐像で、どれをとっても見惚れる出来栄えである。一番人気は八部衆立像の阿修羅像。天燈鬼・龍燈鬼立像は小さいながら力強さを感じ、鬼の彫刻では最高峰だと思う。
国宝館以外にも通常公開している東金堂には維摩居士坐像、文殊菩薩坐像、四天王立像、十二神将立像が鎮座している。春秋と公開される北円堂には弥勒仏坐像、四天王立像、そして人間を表現した彫刻の傑作である無着・世親菩薩立像を見ることが出来る。合わせて行きたい。また、10月17日のみ年に1度の南円堂御開帳では、不空羂索観音坐像、四天王立像が公開される。こちらは狙って行くしかない。
なお、興福寺の五重塔は修理のため、もしかしたら足場で覆い隠されている可能性がある。国宝は見られるときに行くが鉄則である。