国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

太刀 銘一

国宝らしからぬ展示会へ行った。オードリー・ヘップバーンの写真展で、会場が佐野美術館だった。オードリーにあまり興味を持っていないが、東洋美術の部屋にて「語りつがれる英雄」と題して国宝で法人蔵の太刀 銘一を展示しているとあったので行って見た。

オードリー・スタイルと題した写真展は、彼女が出演した映画などのオフショットを中心に展示していた。ヘップバーン作品ではローマの休日ぐらいしか知らず、寡作なイメージあった。寡作はその通りで、出演映画ごとに分けて展示していたが、それほど広くない佐野美術館内で十分にカバーしていた。

ヘップバーンの印象は小顔で目がぱっちりしている点。ずっと眼力に気を取られていたがスタイルのよさも写真展で目を引いた。元々はバレリーナを目指していて、女優になってからも運動は欠かしていなかったそうで、まさに全身に見とれてしまう”オードリー・スタイル”の写真が目白押しだった。1967年以降はあまり作品にも出ておらず、晩年はユニセフ親善大使として活動していたため、映画の歴史上の女優に格上げして食わず嫌いとなっていた。映画出演の作品数はそれほど多くないので、順次見てみたい。

さて、国宝は個人蔵の一。織田信長から奥平信昌に与えられたもので、武田信玄上杉謙信の愛刀と並んで展示していた。どうする家康でも登場する奥平信昌は奥三河長篠城主で、家康の長女・亀姫と結婚した。元は武田家家臣だったが、家康が身内に引き込むぐらい重要拠点を根付く武将だった。武勇の誉れが高く、国宝関連では報償として名刀・大般若長光を家康から下賜されている。銘一が静岡の地にあり、家康が注目されている時期に見ることができたのはうれしい限り。家康関連の展示はこれからますます増えるので見逃せない。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。