入り口に展示している「洛中洛外図 岩佐又兵衛 rip」の反対側の壁は尾形光琳オマージュ作品が並ぶ。
尾形光琳の燕子花屏風絵に見る同じデザインを繰り返す美しさは展示会のメインビジュアルにも使われている顔が描かれた花を大量に複製して配置するのに似ている。単に配置するだけでは全体が崩れるので、うまく配置するセンスが必要である。この芸術作品で目を引いたのが法橋の肩書。記号として書いたのか、実力の称号か、現代美術のトップランナーだからできる遊び。
あと、足元の意匠が川の流れのようなデザインで、尾形光琳の紅白梅図屏風に見る意匠と似ている。琳派リスペクトがここに露われている。
美術展では作品が腰より高い位置にあるので、足元まで視線が落ちないが、ぜひとも見ておきたい作品?である。