国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

紺紙金銀字一切経(中尊寺経) 中尊寺大長寿院

東博で開催されている中尊寺金色堂展は入り口からド派手な映像美が楽しめる。

入ってすぐに巨大スクリーンを建てて金色堂の映像を流していた。この映像が単なる動画ではなく、NHKが撮影して三次元に落とし込んだものを再構築した8Kデータ画像で、PR番組ではコントローラーを使ってまるで拝観している体験ができるレベルに落とし込んでいた。さすがに多くの人が来ていたのでコントローラーを使った疑似体験はできなかったが、NHKの大きな地方局のブースでこれを使った催し物があったら人が集まりそうだ。

没入感が半端ない8K映像に見とれそうだったが、メインは展示物ということで360度から見ることができる仏像を堪能した後は、ほかの出品作品を見回る。紺紙金銀字一切経中尊寺経)は扉絵に金銀で仏教の教えの一場面を細かく描写し、経典の部分を金と銀字を交互に使って写経していた。写真は東博本館の常設展示場にあったもので特別展に出品されていた物とは別だが、紺色の紙に金と銀がよく映える出来栄えだった。昔の暗がりはろうそくの火が明り取りだったので、揺らぎがあればきらきらと光って幻想的であったことは間違いない。高度の技術での再現もよいが、アナログな時代の再現も体験してみたい。

国宝拝観者たちの夢、千件越えをいつの間にか達成した。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標が完結した。 次の1100件は果てしなく遠いので、1050件を一区切りにしよう。