東博の国宝室では金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅図の第一幀・第四幀が掲げれれていた。遠くから見ると宝塔の絵だが、その絵がすべて文字によって構成されている。しかもそれが経典の写経となっているからビックリする。これをまじまじと見ていると六波羅蜜寺の空也上人像を思います。念仏を唱え続けたことで、口から仏様が出ているぐらいありがたいものになった景色を具現化したものである。この曼荼羅図も宝塔自体がありがたいため、そのものが経典に変化したものを表しているように見える。
この構図はあまり流行らなかったみたいで、この国宝以外であまり見たことがない。もし、流行していたら写経で描かれた本堂や経蔵バージョンが出来ていただろう。