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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

【名画の殿堂 藤田美】両部大経感得図 藤原宗弘筆

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今年の最後に見た国宝は両部大経感得図であった。奈良博の名画の殿堂展でも最後に飾られていたので締めるのにふさわしい作品である。

2メートル四方の襖絵となっているが、もともとは廃寺となった内山永久寺の須弥壇の建具で、曼荼羅の裏側に描かれていた。裏側にあったため、比較的保存状態がよく保管しやすい状態に仕立てた。

内容は密教の2台根本経典である「大日経」と「金剛頂経」をそれぞれ善無畏と龍猛が感得する場面を描いている。ただ、絵巻物などと違い、一場面だけが描かれているので動きがあまりない。両絵画は塔が中心に描かれており、仏教(密教)において塔が重要な地位を得ていることが分かる。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。