国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

阿弥陀三尊及び童子画像 法華寺

法華寺の境内にある慈光殿は寺宝を保管する建物がある。確かコロナ禍の時期にリニューアルをしていた記憶があり、特別公開していたので久しぶりに拝観した。

慈光殿には一般で言う宝物館があり、法華寺の寺宝を保管する建物がある。コンクリート造りでしっかりとお宝を護れる造りとなっており、以前入った時は所狭しとお宝を展示していたと記憶している。今回、拝観した際には国宝の阿弥陀三尊及び童子画像を見やすくするため、その前のスペースをかなり開けていた。そして、簡易の祭壇みたいなものをおいて参拝できるようになっていた。国宝仏画でも大きな部類に入る阿弥陀三尊及童子画像であるにも関わらず、建物の構造上距離を取って見ることが不可能で、檀家さんなどが拝むときに見上るのと同じ工夫がされていた。可能ならば座る位置に畳をひいてほしかった。館全体は非常に明るくなっており、以前来た時の薄暗さを払しょくしている。

とても見やすくなった阿弥陀三尊及び童子画像は、見てきた国宝仏画の中で好みのひとつである。阿弥陀如来の丸っこさはもとより、童子たちの楽し気な雰囲気、お迎えに上がっている天女たちの優雅さがよい塩梅で描かれている。なによりも、他の絵画でも見たことがない、3幅のサイズが違う点にも関わらず一体感が出ている点がよい。平安時代の典雅な造形で浄土を描くとなんと優美な世界が生まれるのかと思い示される仏画である。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。