国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

木造天燈鬼・龍燈鬼立像 興福寺

遅くなったが、ユネスコ世界遺産登録25周年記念で発売された古都奈良の文化財を堪能できる六社寺共通拝観券をゲットした。直接購入が奈良の観光案内所と東京のアンテナショップだけで、宿泊施設などでも予約購入可能だが泊まる機会はないので奈良市内まで買いに行った。

少し涼しくなったので、奈良まで出かける気持ちになったが、それでも日差しがある場所は暑く、鹿たちもぐったりしていた。この6社寺チケットだが、単純に拝観する金額に比べると少し高めの設定となっている。拝観料を納めただけでは手に入らない記念品が付いてくるためだ。

興福寺では国宝館のみが拝観の対象となっている。受付で判子を押してもらい、記念の散華をもらう。少し大きめの散華で、子供の手のひらほどのサイズがあった。興福寺の国宝館は他で国宝館を名乗っている施設が霞むぐらい国宝の宝庫となっている。なにせ、興福寺は国宝彫刻の指定件数では1割以上を保有しており、その中で祀るスペースが確保できていない国宝が同館で保管されている。数としては三十三間堂の千体千手観音には負けるが種類としては圧倒的な国宝彫刻数となっている。

その中でも一番のお気に入りは入り口入って右手に鎮座している木造天燈鬼・龍燈鬼立像である。大人気の阿修羅像や、金剛力士像、巨大な木造千手観音立像も見逃せないが、比較的ゆっくり観ることができるにも関わらず、見るべき箇所がいろいろとある点がお気に入りである。鬼の筋骨隆々感や表情、足の力の入れようなど、何度見ても完璧な形状である。金剛力士像は少し無理な力強さを感じるが、鬼は自然な力強さが見て取れる。また、他が人間的な造形なのに対して、鬼は背が低く作られた時代では知り得ないドワーフを彷彿とさせる。ファンタジーを具現化したら共通項が生まれる実例としても興味深い彫刻となっている。

国宝拝観者たちの夢、千件越えをいつの間にか達成した。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標が完結した。 次の1100件は果てしなく遠いので、1050件を一区切りにしよう。