国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

【東博150年】洛中洛外図屏風(舟木本) 岩佐又兵衛筆

東博開館150年を記念した展示会「国宝 東京国立博物館のすべて」の第Ⅳ期に行ってきた。後期なら第Ⅲ期へ行きたかったのが、日時予約が販売を開始した午前中にはほぼ完売となり、行くことが出来なかった。この反省を踏まえて、15日は朝から予約画面を開き何度もトライした。完了したのが昼前だったが、チケットをゲットできた。

一番最初に展示されていたのは岩佐又兵衛筆の洛中洛外図屏風。描かれた当時の京の風景、建物、風俗まで事細かに再現している。特に京都には古い建物が残っているので、それらが屏風にも描かれているので、探す人々で人だかりが出来ていた。入り口ですでに熱気が充満する事態となっていた。

さて場所は変わるが、本館の特別室では未来の博物館と題して、国宝をどのように見せるかの実験イベントが開催されていた。なかでもNHKの高精細撮影技術が可能した8K映像は展示会でも見ること難しい表面のきめ細やかな部分にまで迫っていた。多くの作品がガラス越しで、一定の位置を保っての展示のためどうしても見ることができる角度や位置は限られて来る。それを未来の展示では実物レベルの再現度で見せることが出来ていた。コンテンツには写真で撮ってアップしている洛中洛外図屏風も再現していた。白っぽく写るのはどうしても投影するために光が必要で、デジカメではそれを捉えてしまうためだ。肉眼で見る限りは本物以上の美しさがあった。この企画では場面ごとにアップにした部分も解説を交えて見せていた。本物もよいが、じっくりと見るには撮影したもので十分。できれば、比較しながら見られたら最高なので、国宝の間に1点展示をするにあたって8Kモニターをつけて観賞させてほしいと思った。この他、3D撮影したものをテレビゲームのコントローラーのようなもので、好きな角度から見せるものがあった。次の150年に向けた取り組みが着々と進んでいることを体験できた。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。