国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

本堂 長谷寺

室生寺に行ったのならば、長谷寺に寄らない訳にはいかない。近鉄で2駅と近い。33観音霊場巡りの際に行ったことがあるが、近鉄長谷寺駅舎が高台にあるとは記憶していなかった。なぜかと思い返すと、駅から長谷寺参道前の国道165号線までは下りで、帰りも長谷寺駅を使うと登りになるので、それが嫌で桜井駅まで歩いた(小1時間かかった)ため、記憶から抜け落ちていたのだ。

久々に行く長谷寺は牡丹で有名。ゴールデンウィーク前後の時期には名物の長い階段の両端に牡丹の鉢をおいて観光客の目を楽しませる演出をしている。すでに、そのイベントは終了していたが、境内に自生している牡丹は健在で、それを見れただけでも満足できた。観音信仰の霊場とともに、起伏に富んだ境内と季節ごとに咲く花々を楽しませる回遊式寺院として、平安時代から現代まで続き、人々を引き付けている。

長谷寺枕草子源氏物語更級日記など多くの古典文学にも登場する古刹で、徳川家ゆかりの寺院でもある。本堂は観音信仰の中心的建物で、平成16年に国宝の指定を受けた。堂内には木造の仏像では日本最大級・10メートルもある十一面観世音菩薩立像が鎮座し、特別公開時は足元まで近づくことができる。

この本堂は7度も焼失していて、現在は8代目。豊臣秀長の援助で再建、徳川家光の寄進でリニューアルされた。本堂の正面にせり出した舞台があるのが特徴で、山腹に建っているため見晴らしがよい。建物全体を見るためには山を下った本坊前がよく、写真のように真正面に見ることが出来る(ただし、かなり遠いので小さく見える)。

 

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。