国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

太刀 銘豊後国行平作 永青文庫

江戸川橋駅から永青文庫まで歩いて行くと、講談社や鳩山会館といった文京区の名建築と出会える。急な坂を登り、永青文庫の案内看板を目印に路地に入ると和敬塾が名に入る。和敬塾は男子大学生寮で前川製作所の創立者でもある前川喜作が人材育成のために設立…

刀 金象嵌銘光忠 光徳 永青文庫

永青文庫は肥後・熊本藩主であった細川家の至宝を保管・公開するために作られた美術館である。明治の廃藩置県で大名は華族へ鞍替えし、戦後の身分制度廃止に伴って一般人となった。そのため、先祖伝来の家宝の保存が膨大な相続税の課税により持ち続けること…

一切経箱 大長寿院

金峯山寺仁王門の金剛力士立像がなら仏像館に安置されて2年になる。時が経つは早い。何度となく訪れているが、観るたびに力をもらっている。仁王門の修理完了(令和10年予定)まで観ることができるそうだが、これからもパワーをもらいに訪れたい。 さて、…

火焔宝珠形舎利容器・五瓶形外容器 西大寺

国宝に指定されているものの多くが観た瞬間に美しいと思えるものが多い。それは美術的な細工の最高峰として美が見て取れるからである。西大寺の火焔宝珠形舎利容器は素材としての美しさに驚嘆した。 舎利容器は釈迦の遺骨を納めるものとして、それそのものが…

両界曼荼羅 子嶋寺

冬の奈良大和路キャンペーンで1月に続き、2月もならまちの普段は入れない寺院を公開していた。京都に比べて宣伝が下手な奈良だけあって、それ程多くの人は来ていなかった。十輪院に近い興善寺と金躰寺の涅槃図公開に合わせて行ったが、見ると作画がほぼ一…

北海道白滝遺跡群出土品 遠軽町埋蔵文化財センター

令和5年新指定 国宝・重要文化財の企画展が平成館で開催されている。実に4年ぶりだそうで、これまでは本館での開催だったものが、平成館での開催となっていた。ついこの前まで東博150年記念展示会を2階で行っていたが、訪れた時は閉まっていて、祭の後の…

智証大師関係文書典籍(目録) 園城寺

昨年11月に答申があった国宝・重要文化財(美術工芸品)の指定等の対象物を展示する企画展が東博で開催された。コロナ前までは4月下旬からゴールデンウィークにかけて開催だったが、コロナで答申の時期が変わった関係からか真冬の開催となっている。 さて…

世説新書巻 第六残巻 文化庁

台東区立書道博物館は東博からも近い鶯谷駅が最寄りである。線路沿いにはラブホテルが並び、文化的な施設に訪れる目的で歩いていても後ろめたい気持ちになる。 書道博物館と東京国立博物館はご近所ということもあり、同一の企画内容で連携して展示会開催して…

福岡県宗像大社沖津宮祭祀遺跡出土品・伝福岡県宗像大社沖津宮祭祀遺跡出土品

宗像大社は福岡県宗像市にある神社。御神体は沖ノ島で、島では現在でも女人禁制、禊や一木一草一石たりとも持ち出し禁止となっている。 古くから海上・交通安全の神として信仰されている。そのため、島では連綿と祭祀が行われてきたが、立ち入りが制限されて…

宮地嶽古墳出土品 宮地嶽神社

福岡県福津市にある宮地嶽神社。大陸と九州をつなぐ玄関口に位置し、参道は玄海灘まで真っすぐ伸びている。その神社には奥之院八社があり、三番社・不動神社がある場所に宮地嶽古墳はある。江戸時代末期に発見された。石室が全長は23mあり、全国で2番目に長…

奈良県藤ノ木古墳出土品 文化庁

奈良県藤ノ木古墳出土品は文化庁所蔵で奈良県立橿原考古学研究所附属博物館が保管する文化財である。この古墳は斑鳩町にあり、法隆寺から350メートルほどしか離れていない場所にある。法隆寺はもともと聖徳太子が住んでいたとされる場所なので、人々の往…

群馬県綿貫観音山古墳出土品 文化庁

令和の国宝である群馬県綿貫観音山古墳出土品は文化庁が所蔵しているが、保管は群馬県立歴史博物館となっている。綿貫観音山古墳は6世紀の後半に築造されたと推定される古墳である。被葬者は分かっておらず、そのためもあってか未盗掘の古墳から大量の副葬品…

奈良県東大寺山古墳出土品 東京国立博物館

奈良県東大寺山は天理市にある。東大寺とあると奈良市内を想像するがそうではない。自然地形を利用した北向の前方後円墳で、 「中平」銘金象嵌花形飾環頭大刀は紀年銘をもつ日本最古の遺物が見つかった。中平とは後漢の霊帝の年号で、184~189年である。そし…

武蔵埼玉稲荷山古墳出土品 埼玉県立さきたま史跡の博物館

埼玉の由来となった場所にある古墳、埼玉(さきたま)稲荷山で発掘された出土品は日本の歴史を記す古事記や日本書紀の記述を裏付ける発見となった。 出土品した金錯銘鉄剣は、115字からなる銘文が刻まれていた。その内容がヤマト政権との関係性が分かるも…

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。