国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

一切経箱 大長寿院

金峯山寺仁王門の金剛力士立像がなら仏像館に安置されて2年になる。時が経つは早い。何度となく訪れているが、観るたびに力をもらっている。仁王門の修理完了(令和10年予定)まで観ることができるそうだが、これからもパワーをもらいに訪れたい。

さて、なら仏像館にも同館所蔵と元興寺の国宝・薬師如来像が展示してあったが、それよりも珠玉の仏教美術で面白い国宝に出会った。大長寿院の一切経箱だ。これは奥州平泉にある中尊寺塔頭寺院である大長寿院の経蔵に納められていた中尊寺経が国宝に指定されていることから付属として指定を受けている。経箱単独での国宝は何点があるが、そのどれもが入れ物自体の細工が鮮やかに仕上げられているものばかりである。一方で、大長寿院の一切経箱はとてもシンプルである。個人的にはきんきんぎらぎらした経箱より、落ち着きのある箱のほうが好みである。奥ゆかしい東北人気質にあった仏教美術である。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。