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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

【東博150年】細字法華経

東博150周年記念展の第二会場の刀剣の間は入れ替えなしの全期間展示だったので、入れ替えがあった国宝は第一会場にしかない。

漆工部門はすべて入れ替わった。片輪車蒔絵螺鈿手箱と八橋蒔絵螺鈿硯箱は三井記念美術館で開催していた大蒔絵展から続けて展示されている。東博150周年で所蔵国宝をすべて見せると言った手前、慌ただしいスケージュールとなっている。人が多かったので、落ち着いて見る雰囲気ではなく、来春名古屋の徳川美術館で大蒔絵展が巡回するので再会できることを願う。

法隆寺献納宝物は聖徳太子絵伝の場面チェンジがあったがほか、ほぼ同じラインナップで、大きく変わったのは法隆寺献物帳が細字法華経となった点だ。美術展に余り来ていなそうな老夫婦が細字法華経を見て、「なんで小さな字で書いたのだろう」と素朴な疑問を呈していた。肌身離さず持ち運ぶために細字にしたのだろう。また、紙が貴重な時代だったことから前期の展示だった賢愚経残巻(大聖武)が、敢えて大きな文字を書いたことから評価された。好対照の国宝が同じ公開期間に見ることができたらよかったが、ずれていたのは残念だった。

さて、第Ⅰ期にもらったスタンプカード。第Ⅱ期は当初から行くことが難しかったので、全カードセットへの応募は断念。第Ⅲ期は予約するのに出遅れたため、チケットが取れなかった。第Ⅳ期に行くことができたのでスタンプは2つでフィニッシュ。スタンプは第二会場の出口付近にあり、押印後に1階の受付に持っていくと国宝カードがもらえた。カードをもらう方がポツポツといたが、そのほとんどが全カードセットへの応募条件をクリアーしていたのにはびっくりした。京博の茶の湯展では各美術館巡りのスタンプラリーを開催していたが、今後の大型展示会では必須のイベントとなりそうだ。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。