天台宗は最澄の遠忌1200年記念で盛り上がるなか、昨年の湖南三山の制覇に続いて、今年は湖東三山制覇を実施した。
そもそも湖東の天台宗派の寺院を集めて湖東五山として古くから信仰を集めていた。廃寺などで三山となり、人気にあやかった形で湖南三山が16年前に誕生した。なので、湖東三山の寺院の歴史は古い。
三山中、最北に位置するのが西明寺。国宝建築物を2つ有する名刹である。国宝の本堂内には本尊の薬師如来に日光月光菩薩を従えたスタイルで鎮座している。その脇には十二神将像と四天王、二天王立像が所狭しと並べられて、賑やかな布陣となっていた。
今回、記念イベントとして玄武刀八毘沙門天が特別公開されていた。10本の手が生えてる内、8本が刀を握る毘沙門天で、足元にいる玄武に乗っているため名付けられた。顔が各方向に付いているので、四方八方で起こっている難題を解決してくれそうな像である。脇侍には吉祥天と善に師童子を従えているのも心強く、異形の神がこの地を守っている。