親鸞展のメインビジュアルに使われている桜の絵。東本願寺所蔵の桜花図屏風をトリミングして使われている。1階の展示では桜花図に加えて本願寺西山別院所蔵の桜牡丹隋図、東本願寺所蔵の安養六種図が3面に並び立ち、花々が咲き乱れる一室を作り上げていた。ちょうど桜の季節ではあったが、背丈ほどの花々の絵に囲まれるのも悪くない。
この花々の美しさに勝るとも劣らないのが三十六人家集だ。文字の美しさは当たり前だが、色とりどりの雲母摺りの紙はそれだけで芸術品ある。数点並べて展示しているが、一つとして同じ紙がなく、すべてが美しい。大きさは小さいながら、見ていると空間は無限に広がる感じとなる。平安時代の摺り技術と言う企画展があれば、ぜひ見たいと思わせた。