京都国立博物館は毎年新年恒例の干支の動物にまつわる美術展を平成館2階で開催していた。うさぎ年なので、可愛らしいものを期待していたがリアルなうさぎが多かった。昔から月に兎が定番で、掛け軸に描かれているものが展示されていた。置物や十二神将の兎神、刺繍、印籠、鏡、根付などバラエティーに富んだ展示となっていた。ただ、展示スペースは一区画だったのが残念だった。
兎にあまりスペースを割かなかった分、十二天屏風や洛中洛外図屏風、中国近代がの巨匠である張大千と溥心畬の作品を展示。弘法大師空海の絵伝は安楽寿院所蔵の絵伝で、ほぼすべての巻を見せていた。京博は特別展開催中は企画展ができないため、常設企画展形式の展示をする機会が少ない。なので、一気に企画展をしなければならない。2月には企画の変更もあるので、こちらも見逃せない。
さて、国宝は1階の企画展で展示。墨蹟は禅僧の書いたものを指し、一般には大燈国師の名で知られている宗峰妙超は国宝に指定されている。花園天皇が帰依した僧で、大徳寺を開山し、妙心寺の名付け親である。関山字号は弟子の関山慧玄に与えたもので、花園上皇の離宮を寺に改めた開山するにあたり宗峰妙超が記した。力強い太い字で関山と書かれており、妙心寺の始まるがこの書にあると思うと感慨深い。