2024-05-04 聾瞽指帰 下巻 金剛峯寺 国宝 書跡 観た 奈良博で開催している「空海KUKAI―密教のルーツとマンダラ世界」は第3章でようやく空海関連の宝物が登場。前期のみ出品だが、聾瞽指帰の下巻を展示していた。24歳の頃に執筆したとされる書なので、密教との接点のない時代の著作物である。唐に渡り、密教の伝道師となる以前の空海を知ることができる。嵯峨天皇と橘逸勢とともに三筆に数えられる空海なので、書としての評価も高く、王羲之風の書体で書かれている点もみどころである。仏教に心酔し、唐への憧れを抱いていた若き空海の原点が垣間見ることが出来る。