国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

弘法大師請来目録 教王護国寺

請来目録は大陸からもたら(輸入)した品目を箇条書きで記したもので、歴史的価値があるとして伝教大師将来目録とともに国宝に指定されている。目録の他に同じように資材帳なども国宝の指定を受けているが展示される機会はそれほど多くない。なにせ、地味だからである。品目の羅列なので単調であるためだ。その中でも弘法大師請来目録は例外中の例外で、結構な頻度で展示される。それは伝教大師最澄空海の書いた請来目録を書き写したものだからだ。平安仏教の二大スーパースターの共演のため、何かにつけて展示される。

今回の「空海 KUKAI - 密教のルーツとマンダラ世界」展でも展示されていた。ただ、曼荼羅を理解するためなにを持って帰ったかを見せるために、かなりの部分を公開していた。地味なので分かりやすい部分のみの公開が多い目録にあって、長尺の公開はなかなかない。密教を普及するにあたり、空海がどのようなアイテムを持って帰ったか。これだけでもかなりの時間、楽しめる展示であった。

国宝拝観者たちの夢、千件越えをいつの間にか達成した。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標が完結した。 次の1100件は果てしなく遠いので、1050件を一区切りにしよう。