数々のお経関連の国宝を見ているが、そのほとんどは紙に書かれている。千年以上前に作られた紙にも拘らず綺麗な形で残っている(残っているから国宝なのだが)のは見ていて感動する。
貴重な経典なのだから、紙のように劣化しやすいものでなく、別の形で作った方がよいと考えるのが普通である。その一つとして金属に転載する方法がある。
長谷寺に伝わる銅板法華説明図はそのひとつで、銅板に立体的な説明図が描かれている。文字だけでなく、仏や塔などもあり、立体曼荼羅前史と言っても過言ではない荘厳さがある。金属への経典転載国宝では九博で見た銅板法華経銅筥もある。瓦や石碑へ転載物したものは国宝指定はない。紙に比べて創作者の個性がでないことが指定の少なさにつながっているかもしれない。
レア ★★☆
観たい ★☆☆