国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

四天王寺縁起 四天王寺

四天王寺の中心伽藍は入場にお金がかかる(ただし、縁日である21日、22日は無料で入れる)。そのため、参拝者の多くが参るのは六時堂である。その六時堂が写真のように改修工事に入った。戦後に復興されたお堂でかなりボロボロであったのは参拝した誰しもが思うところ。末永く護るためには一時的な参拝ができなくても仕方ない。

さて、四天王寺宝物殿で七星剣と丙子椒林剣が展示されていた。と書くと国宝?と思うが模造の方であった。模造であっても展示機会が少ないこともあり、揃って見ることが出来たのはよかった。ただ、作って数十年経つにも関わらず輝きからして新しい剣なので、他の文化財との整合性がとれていなかった。

新しいといえば四天王寺縁起でも根本本と後醍醐天皇宸翰本が並んでいた。四天王寺に帰依した後醍醐天皇が、根本本を写して自らの手のひらの朱印を捺して奉納した宸翰本。朱の載りは宸翰本は鮮やかで力強い。また、字の美しさも宸翰本が勝っていた。根本本も後醍醐天皇宸翰本も今や古く、新旧という時間軸は数百年の時を経ると意味をなさない。模造剣もその域に達するのは数百年後だろう。

【蛇足】

四天王寺から谷町筋沿いを北上するとある企業がある。昨年のプロ野球で日本一となった阪神タイガースの岡田監督が試合中に食べていて話題となった食べ物を作っている会社だ。その会社名はずばりパインアメ。幼いころにサクマドロップとともに一度は見たことある飴である。会社はそれほど大きくなく、看板がなければ見逃すところだった。

国宝拝観者たちの夢、千件越えをいつの間にか達成した。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標が完結した。 次の1100件は果てしなく遠いので、1050件を一区切りにしよう。