国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

上杉家文書 米沢市上杉博物館

NHK大河ドラマ・家康に合わせた展示会が巡回中である。梅雨時期に三井記念美術館で開催を終え、家康生誕の地・岡崎へ来ていた。この後、静岡で開催される予定だ。

岡崎の開催場所は岡崎市美術博物館であった。初めて行く場所で、ホームページのアクセスガイドを見ると市街地から東に外れた場所(中央総合公園内)にあることが分かる。総合運動場と併設する場所に作ったため、車で行くことを前提にしていた。バスが出ているのだが、JR岡崎からの最短ルートが分からない。市民病院が公園の西の端にあたるので、そこで降りて東の端にある美術博物館まで歩くことにしたが、とにかく暑かった。文字通り運動できる公園であった。

総合公園は丘陵地帯を切り開いて出来ている。なので、谷部分を道路で活用し、橋でつないで横断する場所が数か所あった。高校野球の地方大会が始まっていて、人はポツポツと見たが、それがなければ人を集めにくい場所であることは間違いない。

岡崎市美術博物館はガラス張りの近代的な建物で、丘陵の斜面を活用しているため、2階が入り口となっていた。見た目が細長い建物で、展示スペースがあるのか不安だったが、1階部分を洞穴のようにくり抜いてスペースを確保していた。

展示はド派手に始まった。家康の坐像と背後に巨大な金扇馬標があり、その脇に2ずつ甲冑が並ぶ。徳川家康を四天王が護るイメージが浮かぶ。(出展目録を見ると後期は変わるようだ)展示の演出で一番のお気に入りで、近い将来に甲冑展がブームになる予感すらした。

江戸時代に大きな戦乱がなかったため、戦国時代の文章がかなり残っている。家康になる前の元康の署名の文章は特別展だから見ることが出来るレアなアイテム。国宝では上杉家文書から、徳川家康起請文と羽柴秀吉判物が展示されていた。家康の花押が時代を変遷しても変わっていないのが見てとれた。いまだとマイナンバーになるのだろうが、花押の威厳は半端ない。単純な数字の羅列を辞めて古来の花押をデジタルにしたほうが返納者も少なくなったかもしれない。

 

 

国宝拝観者たちの夢、千件越えをいつの間にか達成した。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標が完結した。 次の1100件は果てしなく遠いので、1050件を一区切りにしよう。