国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

春日権現験記絵 高階隆兼筆 宮内庁三の丸尚蔵館

リニューアル工事を進めていた三の丸尚蔵館の一部開館が11月3日に決まった。全面開館は3年後の令和8年を予定しているので、巡回展はそれまで続けばと思う。

さて、今夏の三の丸尚蔵館所蔵の巡回先は岡山。岡山県立美術館の全館を使っての展示会だったが、後半の最後は展示物のネタ切れで、同館所蔵の絵画を展示していた。2年半前に同館で開催された、雪舟と玉堂展では狭く感じるぐらい作品点数が多く大満足だった。三の丸尚蔵館所蔵からの貸し出し件数を増やすことはできなかったのか、もっと宮内庁の所蔵品を見たかった。

とは言え、広々とした博物館を一杯に使った展示は見ごたえ十分。洋画家の大作(神話や歴史をテーマにしたものを含む)が20点近くあるのにゆったりと展示されていたり、スペースを取る画帖や屏風絵も出ていた。

贅沢な空間は絵巻物でもあった。一番最初に展示されていたのが国宝・春日権現験記絵だった。(これも贅沢な展示方法)すべて素晴らしい作品ばかりだが、国宝指定を受けているというだけで人を集めるが、かなりの長尺を公開しているため人だまりはあまりできていなかった。秋に石川県で開催される三の丸尚蔵館所蔵展も楽しみである。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。