国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

薬師如来立像 神護寺

5月のゴールデンウィークの期間、神護寺では虫干しするため寺宝の数々がお里帰りし、公開されるはずだった。しかし、コロナの終息が見通せないため、中止となった。せっかく、NHK大河ドラマで鎌倉殿を放映されているにも関わらず、伝源頼朝像とご対面することはできなかった。しかし、神護寺の金堂には写しがあったことを思い出し、訪問した。写しと言っても年代物で少々色あせて飾られているもので、パネル展示と言った方がよい。この他にも両界曼荼羅などもあったが、本物には程遠い。

やはり金堂内では本物の国宝である薬師如来立像が主役となる。カヤの一木造りで奈良時代から平安時代初期の作風。高さは約170センチメートルでほぼ垂直で立っている。全体的に大まかに作られている雰囲気で、衣が隆起する様子なども形式的に彫られている。全体的に肉感があり、顔立ちもふっくらしている。

薬師如来立像は須弥壇のセンターにして厨子に入っている特別な存在。その周りにはいろいろな仏像が並ぶ。これらを見るために内陣に入ることができるので、じっくりと拝見できた。神護寺の中央ステージたる金堂はにぎやかである。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。