国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

短刀 銘来国俊 黒川古文化研究所

黒川古文化研究所の展示室はそれほど広くはなく、名品展では余り展示数は多くない。その中で、鈴木其一や渡辺崋山の江戸時代中期の日本画の名品や、伏見天皇宸翰御願文は重要文化財に指定される名品である。

その中で一番の名品は短刀の銘来国俊である。来国俊の銘が刻まれている数少ない刀剣で、来国俊の代表作のひとつにかぞえられる。大和郡山藩柳沢家伝来で、上野館林藩士だった柳沢吉保が5代将軍の徳川綱吉から賜った。柳沢吉保元禄時代大老格として幕政を主導。王朝文化への憧憬を強く抱いた文化人でもあり、江戸に六義園を造営した 。

来国俊は鎌倉後期の刀工で、山城(京都)で活動していた。来が付く国俊と来がつかない二字だけの国俊存在し、来国俊は5振が国宝の指定を受けている。短刀が多く、刃文は直刃となっている。乱れた刃文に比べて、実直感があり素直に美しいと思える王道の刀だ。

 

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。