龍谷ミュージアムは開館10周年記念展示会が続く。秋展はアジアの女神たち。神様に男女があるか分からないが、信仰の対象として古代人は豊穣(子を産む)をイメージして女性をかたどった造形物を造った。インドや東南アジアの女神は胸も腰も大きく作られてセクシー感を出している。対して中国では儒教が広まっていたためか性的なイメージを全く出していないスラっとした造形となっている。日本は古代は土偶などはそれなりにセクシーなフォルムだったのに、中華文化の影響を受けた辺りからスラっとしたものに統一された。
この展示会の順路は2階→3階の順で構成していたのだが、意識せずにエレベータのボタンを押したためいつもの通りの3階から巡回してしまった。なので、中世の作品から見ることとなった。
日本で最もメジャーな女神のひとりと言えば弁天様。それを裏付ける記述として金光明最勝王経が展示されていた。経典内にその記述のある部分に矢印を打ってはいたものの、意味するところが分からないので予習しておけばよかった。西大寺の金光明最勝王経は奈良時代の762年で制作されたもので、その頃から女神はいたことになる。前期のみの展示で、後期は龍谷大学所有の物と入れ替えとなる。