京博での開催されていた特別展「鑑真和上と戒律のあゆみ」が閉幕してから3週間がたった。6月5日~7日は毎年、唐招提寺で開山忌として鑑真和上の遺徳を偲ぶ催し物が行われる。
鑑真和上は6月6日に亡くなった。多くの苦難の末、来日して日本仏教の礎を築き、異国の地である日本で亡くなった。東大寺建立に尽力し、その後に戒律を学ぶ人たちのための修行の道場として唐招提寺を終の棲家とした。開山忌は律宗総本山として重要なイベントである。そのため、多くの寺宝が見ることができる。
とは言え、入ってすぐ見えるのはいつも通り金堂である。この風景こそ、唐招提寺と言える。金堂には巨大な仏像群が待ち構えている。国宝の廬舎那仏、左右には千手観音と薬師去来、それらを守る四天王像、梵天・帝釈天が鎮座している。すべて巨大な像のため、京博へお越し頂けなかった。
広い参道の正面に金堂があるということは逆に見ると参道に入った人々を廬舎那仏などの仏さまが境内に入ってすぐに導いてくれていることになる。考えられたありがたい配置だ。