国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

金銀鍍透彫 宝相華文華籠 神照寺

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大阪市立美術館天王寺公園内にある。同場所は明治時代に開催された第5回内国勧業博覧会の会場として利用され、動物園があったり、大阪の象徴・通天閣がそびえたっていたり、一大テーマパークとなっている。

この大阪市立美術館は住友家の本邸跡地の寄贈を受けて建てられた。民間所有の土地に建つ美術館のためか、コレクションは市民からの寄贈が多い。戦前は東洋のマンチェスターとの異名がつけられるほど発展した大阪市。人口でも東京市を抜いた時期があった。その名残なのだろう。大旦那衆による美術品の収集も盛んで代替わりを機会に寄贈されるものが所蔵品に多い。

さて、コレクション展はなかなか逸品揃い。田万コレクションを中心の日本の工芸品や、焼き物では田原コレクションの九州の焼き物が陳列されていた。しかし、大阪市立美術館は国宝を所有していない。なので、コレクションではないが展示内容に合った国宝が登場。神照寺の宝相華文華籠と熊野速玉大社の古宝神類がそれだ。熊野速玉大社のものは度々展示されていて目新しさはない。神照寺も場所は違うが度々見ている。しかし、奈良博や京博などに比べると少し薄暗い空間で見るので雰囲気はバッチリ。違う空間で見るのも悪くない。

 

国宝拝観者たちの夢、千件越えをいつの間にか達成した。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標が完結した。 次の1100件は果てしなく遠いので、1050件を一区切りにしよう。