国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

伴大納言絵巻

4大絵巻物のひとつとされる、出光美術館が所有する伴大納言絵巻。(他は源氏物語絵巻鳥獣人物戯画信貴山縁起絵巻)なかなかお目にかかれず出品されない貴重な絵巻物である。

ほかの3つは定期的な特別展や貸し出しなどで数年待てばどこかで出品される。しかし、出光美術館所有の伴大納言絵巻は、出光自体の企画力が素晴らしいため特別展に入り込む余地がないのお披露目がなかなかない。また、貸し出しもほとんどない。

絵巻物など大量の人物が出てくる時の表現は、画一的で定型な人物表現かそれぞれ個性あふれる表情豊かに描き分けたものに分類される。源氏物語は定型的な書き方だが、そのほか3つは個性的な人物(動物も)が躍動している。その表現力と、実際にあった伴大納言を中心とした応天門の変を主題に、起伏に富んだ内容に仕上げている。後のマンガ表現につながるこれらの描き方は、平安時代から日本人の中で確立したと言えなくもない。伝統芸の域にまで達したマンガが世界に向けても普及できたのもの、絵巻物があってのことかもしれない。

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国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。