国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

桜ヶ丘銅鐸・銅戈 神戸市立博物館

 昨年リニューアル工事を終えて再開した神戸市立博物館。2020年はコートードル美術館やボストン美術館など、超メジャー美術館の特別展が開催される予定だった。しかし、コロナ禍のため中止となった。大型特別展が中止となったことで、神戸市立美術館はコレクション展と常設展のさみしい内容で開館中だ。

リニューアル後の神戸の歴史を紹介する常設展は1階に集約され以前とは様変わりした。2階はコレクション展となり、国宝の銅鐸と銅戈がおしゃれな形で展示されている。黒を基調としたシックな部屋に国宝のみを展示する部屋を設けた。これまでは時系列に2階から始まり1階へと続く導線で神戸の歴史を説明していたが、2階のコレクション展はテーマごとに展示している。国宝室の隣がフランシスコザビエルの肖像画の複製が単独展示されていたり、奥の部屋にはガラス工芸の器を展示するなど、見やすさ重視となっていた。

国宝の銅鐸は裏表が見れるように展示。図が描いてあるものはショーケースにその図をピックアップしてキャプションのように貼られていたので、見逃すことがない工夫がされていた。銅戈は今年の冬に東博であった出雲・大和展で見た大量のものから比べると迫力はなく、国宝銅鐸の附属?感が否めない。

海外美術館の特別展は当分出来そうにない。また、開港5都市歴史展も中止になるなど、リニューアル早々に大きなが穴が開いてしまった。ぜひ、国内の芸術を楽しめる企画立案を期待したい。

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国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。