国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

古今和歌集 伝藤原行成筆 曼殊院

曼殊院の黄不動明王像を見終わったあと、京都国立博物館の企画展を見に行った。古筆とかなの美と題して、曼殊院の寺宝も公開されていたからだ。

古筆とかなの美では京博が所有する国宝で、藤原伊房筆の万葉集と手鑑・藻塩草も展示していた。藻塩草は普段なら2~3ページを公開することが多いが、ショーケースで広げられるだけ公開していた。昨年の出光美術館で見た見努世友でも思ったが、ピンポイントで数ページの公開は単なる断簡だったものが、全体を見せることで文字の総合美術展のようになり、見栄えがとてもよく、見ている方も各書の違いを大いに楽しむことができた。

曼殊院古今和歌集は漉き染めの紙からして美しい。その上に、流れるような文字が乗り、平安時代の優雅さを感じる。企画展にも関わらず来客も多く、観光客らしき人々は話しながら見ていた。できれば雑音の少ない、曼殊院内の静寂下で改めて見てみたい。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。