大徳寺が長期の改修修理に入ったのが2年前。解体が概ね終了したことから、一般公開が無料で行われた。
普段は中にすら入ることが難しい大徳寺方丈。特別公開の時と曝涼展(10月第二日曜日)ぐらいでしか入ることはできない。しかも、お庭に出ることはできないため、方丈を正面から見ることは不可能である。
今回の解体修理は外せるものは外して傷み具合をチェックして、修繕しながら元に近い形に戻す。国宝なので新調を出来るだけ避けて修繕していく。風雨にさらされないように庭などに足場を組む。最初はこの足場に登って屋根を見た。屋根を支える部材や梁を残した状態だった。長い直線的な木が貴重で入手困難。そのため、写真の右下にあるように梁は接いで仕上げていることが分かるように展示されていた。
下に降りると部屋が一望できた。襖と畳は全部取り払われ、仏壇を囲む壁のみが残っていた。何度か訪れた時にも広い部屋とは思っていたが、端から庫裏まで見通すとここが大本山であることが納得できた。
屋根裏から大工道具が見つかったということがニュースになっていたがそれも展示していた。大徳寺の修繕をした宮大工はなにか祈念したくて残したのだと思う。それぐらい、厳かな空間であった。