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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

蝶牡丹螺鈿蒔絵手箱 畠山記念館

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今回の展示会で一番派手な作品が蝶牡丹螺鈿蒔絵手箱である。

国宝の箱の中でも屈指の煌びやかさで、細工の凝り様はなかなかのもの。全面が黒漆にも関わらずびっしりと蝶や牡丹の図柄を細工し、部分部分で螺鈿を施すことでゴージャスな箱に仕上がっている。

茶道具に関係がなさそうに見えるが、江戸時代を代表する茶人・松平不昧の筆で「時代手箱」の墨書があることから、蒐集に至ったのだろう。以前に見た時もそうだが、表面に剥がれかけている個所があるなど劣化が目に付くので、修繕を早めにして気兼ねなく見る体制を作ってほしい。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。