国宝の手箱は6件ある。その内2件が東博所有となっている。(そのほかは、畠山記念館の蝶螺鈿蒔絵手箱、サントリー美術館の浮線綾螺鈿蒔絵手箱、三嶋大社の梅蒔絵手箱、出雲大社の秋野鹿蒔絵手箱)
片輪車螺鈿手箱は鎌倉時代の作品で、漆を塗った表面に金粉を密にまき詰め、切った貝をはめ込む沃懸地螺鈿という技法で造られている。派手さはないものの図案化された車の輪が水に流れるさまがそこはかとなく残っている。本体と蓋がぴったり合うように、口縁には錫の覆輪をめぐらせていることもあり、堅牢な箱に見える。
レア★☆☆
観たい★★☆
コラボ★★☆(東博の玉手箱)