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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

【京の国宝】宗峰妙超墨跡 「関山」道号 妙心寺

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絵画ゾーンの次は書籍・典籍・古文書のゾーン。龍谷大学の類聚古集や 京都大学附属図書館の今昔物語集など京都の大学が保有している国宝が出ているのはかなり珍しい。一方で醍醐寺の宋版一切経や京都学・歴彩館の東寺百合文書は国宝指定の点数が膨大なため企画内容が合致すれば出品されることが多いお馴染みの国宝だ。

書籍類は絵画や彫刻に比べてどうしてもインパクトに欠ける。文字の美しさや装飾と紙の豪華さなどはあるものの、それでも地味に見えてします。その中では派手に見えるのが禅宗の名僧が書く道号だ。漢字2文字を太い毛筆で大胆に書いたもので、扁額などに使用されるため、意匠性に富んだ書き文字となっている。数十年前にアメリカで禅宗ブームがあり、有名なところではアップルコンピュータ創業者のスティージョブズがのめり込んだ。それと同時期に漢字ブームが到来してタトゥーで漢字を彫る有名人が多数現れた。今回の展示会はオリンピック開催に合わせた期間だったので、訪日外国人が観に来ていたらブーム再来もあったかもしれない。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。