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【奈良博三昧】牛皮華鬘

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三昧展は東新館から西新館へ移動。渡り廊下には今回の展示会の注目作はどこにあるかを地図で示したものがあり、わくわく感が高まる演出となっていた。

西新館に入ってすぐの部屋は仏教の儀礼で使うものを展示。とくに密教の黄金に輝く鈷は見た目の美しさとは裏腹に強い武器になりそう。僧兵が強訴して都に上って主張が通ったのも、武器ではない神具?の活躍があったからかもしれない。

そういう面からは華鬘は盾の代わりにはなりようものないので、寺社を豪華に演出するための装飾道具の役割のみだったのだろう。内陣と外陣を隔てる聖域の境を表す柱に飾られる。生け花を飾るのが正式なのだろうが、年中できる訳ではないので、その代わりに取り付ける。

国宝の牛皮華鬘は東寺にあったもので、牛皮で作られていたものの最古の例である。彩色が今に伝わるぐらい残っている。美しい天女たちが現代まで伝わって見ることができるのはとてもありがたい。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。