国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

曜変天目茶碗(稲葉天目) 静嘉堂文庫

昨年の2020年は三菱財閥設立150周年を迎え、節目の年であった。しかし、コロナの影響で目立つ活動は自粛され、お祝いムードは消えてしまった。

節目に合わせての決断が少し消化不良になっているのが、静嘉堂文庫美術館が世田谷から2021年6月6日を以って移転すること。移転先は丸の内の明治生命館で、出光美術館の近くなるが、その出光美術館が入るビルそのものが改修工事に入るようで、両立する期間はそう長くはない。

いまではハイソサエティーの人たちが集う二子玉の雰囲気を醸成させた一つの要因に静嘉堂文庫美術館があったことは間違いない。昔は都心から遠く、別荘以外は田畑だったといってよい田舎町が、都会的でおしゃれな人が集まる住宅街へと変貌できたのも三菱財閥の総帥が暮らしたから。その地を離れて都心に回帰するのは美術館としての多くの人の目に触れることが重要と判断したからだろう。

さて、さよなら展示会では同美術館の中心的な美術品である稲葉天目が登場。この展示会の後にあり、昨年の150周年記念に合わせて企画され延期になっている三菱財閥が誇る国宝すべて見せますでも展示される。しかし、二子玉の奥地で見ることができる最後の機会なので、じっくり見るならば2021年4月10日(土)~6月6日(日)の「旅立ちの美術」で見るべきかもしれない。

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国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。