常楽寺(西寺)から歩くこと15分。山道ではあるが勾配はあるもののそこまで厳しくなく、車も通る舗装された道をひたすら歩く。道の駅のような作りのじゅらくの里福祉パーク館が見えてくるとすぐそばにお寺はある。
入り口で体温測定(機械に不慣れな方だったので、歩いたにも関わらずすごく低い体温だった)を済ませ、拝観料を納めて入ると、落した銀杏の葉が黄色の絨毯となって出迎えてくれた。
本堂まで歩くこと数分の参道には動物の置物などが飾られており、飽きることなく本堂へ導かれた。国宝の本堂内からにぎやかな説話が聞こえてきたのですぐさま中へ入る。年配の女性がお寺の由緒などを説明。その話のいたるところで参拝者の心を掴むための笑いの言葉が織り交ぜられ、爆笑をさらっていた。滋賀の瀬戸内寂聴がいたと感じたが、後で住職の母君であることが分かった。
さて、本堂には阿弥陀如来坐像と釈迦如来坐像が両脇を固め、中心には地蔵菩薩が秘仏として厨子に納めれた形で祀られていた。両坐像とも重文で人の大きさよりも大きく、それ単体でも立派な坐像である。本堂は寄棟造で檜皮葺き屋根、平安末期から鎌倉初期の建立と推測される。少し外れた別棟には六丈阿弥陀如来座像が鎮座していた。見仏マニアには垂涎のお寺である。
紅葉はみごとに色づき、この季節に来ることを絶対にお勧めする。さらに、入り口そばでは模擬店が出ており、湖南クーポン(三山すべてで1000円分もらえた)が利用可能で、うどんや鯖寿司などの飲食できるスペースもあった。